第62話
川のほとりでナルシィが
「呼吸の乱れは心の乱れ。
ナルシィに釣り道具を
「……どうやって釣るんですか?」
「むぅん。釣ったことがないのか。うむ。わしが
「……はい?」
由香里にはさっぱりわからなかった。道具と
「むうぅ、できぬか。この
「……どうやって?」
「むうん。いいか、ここをこうして、木の枝をこうやって、こうして、こうだ」
「……はい?」
ナルシィの手本も説明も
「うぬぅ。では、あそこの木になっている赤い実をとってこい」
「……木に登った事がないのですが」
「うぬぬ」
ナルシィは
「うぬぅ。
ナルシィの視線の先では、由香里が
「そこの
木の下ではツッチーが教えるのに
「うぬぬ。何をどう教えればよいのやら。あんなので
ナルシィは頭を
「武術はいったん
呻くナルシィの足もとで、ウサギが草をはむはむ食べながら言った。
「魚の釣り方、さばき方、火のおこし方、食える草と毒草の見分け方、木登りを覚えて、山の中を迷わず走り回れるようになってから、武術じゃね?」
「むうう」
「その一割を
「うぬぬ」
ナルシィは
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