第46話
パン! 意識が戻った。体がビクン! 目が
部屋の中は
裸のアズキの腕の中、由香里はまんじりともせずに朝を
窓のない部屋の中、月が朝日に変わる
でも眠ったらまた夢を見る。今回は運良く途中で目が覚めたけど、次は覚めないかもしれない。あのまま夢を見ていたら、黒いもやが
お風呂のお湯は熱かった。けれど由香里は寒かった。由香里は熱い湯の中で、体を
トプン!
湯が
「俺だよ。そんなに驚くなよ」
人のアズキが
「宮殿に引っ張られたな」
「えっ、なんで……」
思わず顔を上げると、アズキと目が合った。緑色の目が心配そうに
「由香里の服から宮殿の
「そう……」
由香里が
「宮殿で何を見たんだ?」
「何も。ただ、白いもやが黒くなっただけ。そこで目が覚めた」
アズキは手を
「由香里、怖い時は俺を呼べ。危ない時は心の中で俺を呼ぶんだ。夢の中でも宮殿でも、必ず助けに行く」
由香里はアズキの胸に顔を
「俺が由香里を守るから。由香里には俺がついている。いつもそばにいるよ」
アズキの言葉が
今眠ったら夢の中、アズキを呼んでしまいそうで……それはダメ。眠らないけど……少しだけ……。由香里は目を閉じた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます