第42話
「ハーイ、由香里」
明るい声が
アイリスの青い目に
「由香里? 起きてる?
アイリスが目の前でヒラヒラと手を振った。
「あ、うん。ちょっと。半分寝てた」
床に座ったまま、いつの間にかウトウトしてたらしい。由香里の
「由香里、ごめんなさい!」
いきなり
「昨日はちょっとキツく言いすぎたわ」
「え……あぁ、別にあれは……。謝らないで。おかげで吹っ切れたから」
由香里は恥ずかしそうにほほ笑んだ。あら、かわいい。アイリスはホッとして由香里の隣に座った。
「あの……それで、その……」
由香里は人にものを聞いたり
「ん、なぁに?
アイリスはフレンドリー。グイグイくる。
「えっと……その、あの、武術を習いたいんだけど……何かないかなと思って……」
「んー、そうねぇ。何かあるとは思うけど。んー、武術?」
「うん。
「ん、そういう事ね。んー、そうよねー。あんな
「うん。そうならないように、記憶を
「うん。キノコ。男の人の足の間からキノコが生えていたってことにした。そのキノコをもぎ取って切り
アズキとチャシュは震え上がった。
アイリスは腹を
「……アズキのキノコは大丈夫なのかい?」
チャシュが
「大丈夫。まだ見てないから」
由香里が答える。
「首から下は見ないようにしてる」
「……お
アズキはそう言って体を
「
チャシュはそう言って、アズキの頭をペロペロなめた。猫がウサギの毛づくろい。
アイリスは笑い涙をふきながら言った。
「わかったわ。ユニークで
「ありがとう」
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