9.「心身」や「環境」を調える

 そうしているうちに【書ける時間を増やす】ことが重要だと気付いた。

 言い換えれば【心地良く書ける状態】を作るということ。

 つまり【体調】と【メンタル】と【環境】を調えることである。


 もっとも重要なのは【睡眠時間】だ。

 寝る時間帯も重要で、夜更かしをすれば翌日は丸一日ろくに執筆ができなくなってしまう。

 また、空腹や喉の渇きも集中力を大きく削いだ。

 体を冷やしたり、腹具合が悪かったり、肌荒れで痒みがあったりといった要素も意外と執筆を妨げた。

 そのため、これらの要因を徹底的に解消し、ひたすら集中して書ける環境を作った。


 その結果、下記の条件下で集中力が増減することがわかった。


★★★ よく寝る

★★  散歩

★★  食事(間食含む)

★   顔を洗う


××× 寝不足

××  運動不足

××  空腹

×   喉の渇き


 このようにして自分自身の【効率が良い状態】【効率が悪い状態】を見極めることが【たくさん書くこと】に繋がると感じた。


 意外と効果的だったのが「顔を洗う」である。

 休みの日に起きてなんとなくぼんやり書き始めるよりは、しっかり朝食をとって着替えと洗顔まで済ませるほうが頭がシャキッとした。


 また、行儀の悪い話だが、どうやら私は「口に食べ物が入っていると集中力が増す」らしく、食事をしながら書くことも多かった。

 また、食事は「お腹が空きすぎて完全に動けなくなる」よりも前に余裕をもってとることをお勧めしたい(経験談)。


 カフェインは、そのときは集中力が高まるが、常用すると眠れなくなってしまった。

 寝不足になれば脳が働かなくなり、結局は効率が落ちる。カフェインも使いどころが大事だと感じた(ちなみに紅茶党である)。


 時間帯でいうなら私の場合は午前よりも午後に集中力が高まることが多かった。逆に食事前は頭がぼんやりして書けなくなった。

 また、寝起きはメモをまとめたり構成を考えるのに向いている時間帯だと感じた。これは睡眠により脳内がクリアになっているためだと思われる。


 「書けないとき」というのは、だいたい【デバフ(能力異常)】がかかっている状態だ。

 それならば、回復アイテムや回復魔法を使って正常に戻したり、あるいは自分でバフをかけて積極的に「書ける」状態を作りたいものである。


 ここで気付いたことは、【生体は放置すれば劣化する】というあまりにも当然のことだった。

 生体とは生きている体のこと。つまりここでは自分自身の体のことである。


 歯を磨かなければ虫歯になるし、栄養が偏れば風邪をひきやすくなる。

 手が荒れていたり爪が伸びていたりしても集中力を削がれた。

 これらは【こまめな手入れ】をすれば簡単に解決できる。

 少々面倒でも日頃から丁寧に手入れしていたほうがお得であるということに、今さらながら気付いた。


 自分を大切にするということは、執筆時間の充実にもつながる。

 質の良い睡眠、質の良い食事、質の良い運動、質の良い入浴などが質の良い執筆時間を作ってくれる(それが質の良い作品に繋がるかどうかは作者次第だが)。


 よく「睡眠時間を削って書く」「飲まず食わずで書く」などをいう話を聞くが、おそらくそれは逆効果だと思う。


 ところで、意外と集中力を奪ったのが【深爪】。

 小指の爪を深爪してしまい、キーボードを叩くときに肉が当たって痛かった。爪って大事なんだな……(遠い目)。

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