21.

なので、このままではきりがないと判断した俺達は、この場から一旦離脱する事にして、

俺達は奴等の攻撃を、何とか避けるとその場から離脱しようとしたのだが、ラバンに邪魔されてしまったのである。


「おいおい、何処へ行こうってんだ?まだ終わってねーぞ」


ラバンはそう言って、風の刃を飛ばしてきやがる。

俺はそんな奴の魔法を、水魔法の防御壁を張って、奴の攻撃を防ぐ事に成功したが、

そのまま俺達は、奴等と戦う事を止めて、撤退を開始すると、

奴等はそれに気づいて、俺達に攻撃を仕掛けてくる。

俺は奴等を、引き離す為に、水弾を放ち奴等を攻撃したのだが、 その攻撃を受けても奴等はまだ、追いかけて来たのである。


俺達は、そのまま奴等を引き離そうと逃げ回る。

なかなか振り切れない状況になっていた。

そんな時、エリーゼが、俺の側に来ると、 彼女は俺に耳打ちをしてきたのである。

彼女の言葉を聞いた俺は、一瞬、驚いたがすぐに行動に移ったのだ。


そして俺は、エリーゼとアンナに合図を送ると、エリーゼとアンナが同時に、俺に目掛けて、

それぞれ、火球と雷を撃ってきたのだ。俺はその攻撃を見て、驚いた表情を見せたのだった。

その俺の様子を見かねた、エリーゼとアンナは、お互い顔を見合わせて苦笑いをしていたのだった。

そんな俺の様子を見た、ラバン達は、 俺達を見て、呆気に取られていたのだ。

そのおかげで、奴等は動きが止まった。


「何をぼさっとしているんだ!早くあいつらを倒せ!!」


ラバンのその言葉に我に返った奴等は俺達に向かって再び魔法を使ってきたのである!

その事に、俺は焦ったが、俺の前に立っていた、アンナが、俺の代わりに、炎の盾を作ってくれたのだった。

その事に、俺は少し、安堵したが、そんな俺の後ろから、エリーゼが俺を押し倒すと、俺達の上を風が通り抜けていったのだ!


俺はエリーゼの行動の意味が分からずに、呆然としてしまった。そんな俺にエリーゼが、俺に覆いかぶさり、庇ってくれたのである。

そんな彼女を見て、俺は思わず、


「ありがとう!でも大丈夫だから!」


と礼を言った。するとエリーゼが、 俺の方を向いて、笑顔を見せて、


「どういたしまして!やっぱり、ロイスは私が居ないとダメなのね」


何て言っているが、顔が少し青ざめている。


「何言って」


「馬鹿ロイス、死んだらそこまでなんだよ、ちゃんと責任もって私をかばいなさいよ」


その言葉を聞いて、俺達はお互い顔を合わせて笑ったのだった。

すると、ラバン達がまた、俺達に攻撃を仕掛けてきたのである。

俺達は、そのまま、奴等を引き離す為に逃げるふりをして、俺は、奴等に向けて水弾を放ったのだ。

その事に、奴等が驚いている隙に、俺は奴等から離れたのだった。


奴等から離れると、俺とアルミナさん、アンナは、お互いに目配せをすると、すぐに、お互い、奴等に攻撃をするために行動に移したのである。

俺は、まずは、俺達を追撃してきた、奴等に攻撃を仕掛けると、今度は、奴等は慌てて、自分達の武器を構えたのだ。

奴等の方を見て、俺は、剣を構える。

すると、俺達を見て奴等は何かを話していたのだ。

そんな彼等に向かって、俺が攻撃を仕掛けようとすると、 そんな俺の前に、アルナさんが、

立ち塞がってきたのである。


「どけよ!お前には関係無いだろう!!」


俺の言葉を聞いても、アルナは動こうとしなかったのだ。

するとラバンはアルナさんの事を心配して、彼女に話しかけたのだ。

そんな二人に向かってアルミナさんも話し掛けたのである。


「アルナさん、貴女もしかして、あの子達と戦おうとしていたんじゃないですか?」


その問いにアルナさんは首を縦に振るとラバンは慌てだしたのだ。


「馬鹿野郎!!そんな事、させるわけないだろう!!」


その二人の会話を聞いていた、俺はアルナさんの言葉に疑問を感じたのであった。

俺が、不思議そうな顔をしているのに気づいたアルナさんが俺の疑問に対して答えてくれたのである。


「あの娘達が話している内容から察するに、どうやら彼女達は、この国を救おうとしているみたいね」


アルナさんの言葉を聞いた俺は驚いたのであった。

俺を見てアルナさんが笑っていたのだ。

そんな俺達の所にエリーゼとアンナが来たのである。

エリーゼとアンナを見て俺はため息をついたのだ。


俺は彼女達を見ながら思っていたことをそのまま口にしたのである。

エリーゼとアンナに、


「おい、君達、こんな所で遊んでいていいのか?ここは危険だぞ、俺達はこれから奴等を倒しに向かうんだから、邪魔だけはしないでくれ!」


そんな言葉に彼女達は、呆れたような顔をしながら俺の事を見てきたのだ。

イラっときたが仕方ないので我慢する事にしたのだった。

俺の元に、先程から俺にちょっかいか、攻撃ばかりしてくるラバンが近づいてきたのである。

奴を見て、俺は睨みつけると、奴は、ニヤリと笑いながら俺に話しかけてきたのである。


「なんだ?随分とおかんむりじゃねーか、もしかして、まだ納得できないとか言うつもりなのか?それならしょうがない、

俺はなぁ、お前が嫌いだったんだよ、エリーゼ様の幼馴染ってだけで、最初から婚約されていたお前には反吐が出る、やっと、婚約破棄されたと思ったのに」


「ふざけるなよ、なんにも努力していないくせに、俺よりも強いって所を、見せたいだけの、ただの子供じゃないか!!」


俺がそう言って奴を罵倒すると、奴の顔つきが変わったのである。


「何だと!?誰が子供だって?もう許さねえぞ、覚悟しろ!!」


そう言い放つと、奴は再び俺に風の刃を放ってきたのだ。


「もう、遊びは終わりだ、ウインディ」


そう、叫んだ途端、俺の精霊魔法が発動してシルフ族の神ウインディが現れると


「お呼びですか、我が主」


「本契約に従い、我に仇名す眼前の敵を葬れ、ウインディ」


莫大な魔力が大地を震わせ始める。

エリーゼにアンナが


「魔王の時は精霊召喚し無かったよね」


「あれは、魔王として、意識を乗っ取られていたから、ロイスの本業は精霊術師だからね」


「それは分かるけど、まさか属性の全ての精霊王と契約させたの?」


「そうね、家宝の精霊はロイスは全て、本契約、済みよ」


そんな説明を受けて、アンナは感心してしまう。

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