18.
まさか、この国の宰相閣下の息子だったなんて知らなかったから尚更だ!
すると彼は言うのだ!
「お前は、エリーゼの元婚約者だな、何でエリーゼの後ろをまだくっついているんだよ?」
俺は、そんな、イラつく様な言葉をかけられて思わず、
「何なんだよお前、いきなり失礼な奴だな?」
そう言ってしまい、俺は後悔するが、もう遅いと思い開き直る事にしたのだが、何故か相手は笑顔で俺に言ってきたのである。
「やっぱりそうか、お前のせいで、俺の人生台無しだよ」
そう言った奴は、続けて俺に言うのである。
「お前の事を、どれだけ探しても何処にもいないし、やっと見つけたと思えば女とイチャイチャしている、それにお前も知っているだろう?エリーゼ様は、お前みたいな、弱虫野郎とは絶対に釣り合わないんだ!」
そんな事言われて、言い返そうとするのだが、その前にエリーゼが言ったのである。
「それはどうかしらね?」
そう言って、彼女は俺に抱きついてきた!
そして俺を見て微笑むと彼は俺の事を睨み付けながらこう言うのだ。
「……そんな目で、俺の事を見ないでくれないか?お前には、もう、婚約者はいないんだろ? 振った男の事なんか忘れて、エリーゼ様俺と婚約しないか?」
そう言われた時にはさすがに、俺も頭にきて言い返したのだ。
「お前にエリーゼの何が分かるって言うんだよ? 確かに俺とエリーゼは幼馴染だったよ、だけどな?今はお互い違う道を歩んでるんだから、
もう他人なんだよ?それにさ、俺の人生をめちゃくちゃにした? 何言ってんだよ、俺はお前がエリーゼに対してひどい扱いをしているって
聞いたからこそこうやって助けようとやってきたって言うのによ、それなのに、何だって言うんだよ?」
俺は奴に言ったのである。
それを聞いた彼は鼻で笑いながらこんな事を言ってきやがったのである!
しかもだ!
それを聞いていたエリーゼが反論するではないか、俺は驚くしかないのでいたのだ。
どうしてだって思っている内に彼女がこう言ったのである。
「さっきから聞いていれば、貴方は何を言いたいのかしら?もしかして、私が貴方の恋人になるとでも思っているのかしら?冗談にしても笑っちゃうわ!」
そう言いながら俺を守るように前に立つとそのままこう言ったのだ。
それに対して、アルナさんやアンナさんが抗議しようとしたが、俺は手で彼女達を止めた。
そんな俺の行動を二人は疑問に思い尋ねてくるので俺は答えるしかなかったので素直に話した。
二人は、驚きながらも納得してくれたので一安心したら、今度は彼がこう言った。
「エリーゼ様、ならこの男のどこが良いんですか、こんな、弱虫で、何も取り柄がない男なんて」
そんな彼の態度に怒った俺はつい口を挟んでしまった。
「うるさい!黙れよ」
そんな俺の発言に奴は逆上してしまったようで、俺に向かって殴りかかってきたのである!
しかし、その攻撃を避けると逆に彼の鳩尾を殴ってやると奴は地面にうずくまりお腹を抑えていたので、俺はこう言ったのである。
「どうだ、これで分かっただろ?俺を倒すのは無理だって事」
俺が勝ち誇った様に彼を見下ろしていると、
「まだよ、私を忘れてもらっては困るわね」
アルナさんが現れてしまったので、俺は、彼女に声をかける事にして
すると、彼女はこう答えてきたのである。
それも当然であろう、なんせ彼女は神官なのだから、彼女は、神への信仰心も深く、神の加護を受けているので、彼女はかなりの実力の持ち主だ。
そんな彼女は彼に近付いて行くとこう言ったのだ。
「私はね、昔から人を見る目は確かだと思っているわ、貴方みたいに、女性に暴力を振るう様な人間なんて好きにはなれないのよ」
俺は溜息を付くと、彼女はこう言ったので、
「はぁ~、仕方がないわね、そこまで言うのなら私の本当の実力を見せてあげるわ、覚悟しなさい、炎帝」
彼女は、そう言うと手を前に出して魔法を詠唱したのだった。
しかしその瞬間、俺達の後ろにあったはずの、大きな扉がいきなり爆発して吹っ飛んでしまい、
それを見た俺達は慌てて外に出る事にしたのだが、そこに広がっていたのは信じられない程の光景だった。
何と俺達が出てきた門が破壊されていたので
それを見て、俺達は驚いたのだが、そこで俺達の前に一人の人物が現れたのだ!
その人物は、俺達の事を見ながら話しかけてきたのである。
その人はフードを被り顔がよく見えなかったが声は女性だったので、すぐに女性と分かったのだが、その女性は俺の事を見てこんな事を言ったのだ。
その女性の手には巨大な大剣がありそれを肩に担ぎながら彼女は言ったのだ。
彼女の名前はアイアと名乗ったのだが、どうやら彼女は、ここの責任者らしいのだ!
なので俺達は事情を説明したら、彼女は俺の事をじっと見つめながらこう言ったのだ。
「そう……それは災難だったわね、でもね?貴方達にも悪い所があるわよ?」
その言葉に俺達は反論する事など出来ずにいたのだが、そんな俺に、彼女が俺に近付きそっと頬にキスすると笑顔で言ってくれたのだ。
「元気出しなさいね、貴方にはまだチャンスはあるわよ?」
そんな事を言われたのだが、俺はそれでも、悔しかったから思わず泣いてしまったのだ!
俺を、まるで母親の様に優しく抱き締めてくれる彼女に対して、俺は感謝しかなかった!
しばらくして落ち着いた俺に彼女はこんな事を言って来たのだ。
それは、彼女の優しさに思わず、泣きじゃくっていた俺に、こんな事を言うものだから、俺の心はまた揺れ動きそうになったのだが、
それはまた別のお話にて語る事にしましょう!
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