第一章
第14話「ダンジョン攻略!アダムズ迷宮洞窟地下1階」
勇者達がダンジョンに入る前までの数時間前――――
「――――そうだ、ミューは基本はどの属性使うんだ?」
「私ですか?基本的な闇と火と雷と土ですね」
四つの属性魔法扱えるのか
「俺はそうだな・・・普通に職業が後衛支援職だから属性的なのは無だな」
「無属性なら空間魔法も扱えますもんね」
ミューの言う通り、無属性ならではだが空間の把握も出来る・・・かもしれない。
まぁ、鍛え上げればいい話だ。
「さて、地下一階層の確認だが―――」
ダンジョンにはセーフルームが存在している。
そのセーフルームは特殊で――――
「ドアいっぱいありますね?」
「ん?あぁ、魔族は知らないか。この世界の昔の人達が特殊なギミックを使った魔法で空間を繋げれるんだよ」
例えば・・・一階層のボスを倒した場合は二階層が解放される。
更にセーフルームの扉出現とセーフルームには別階層へ行ける事が出来る。
「ただ、その階層の前の階層・・・俺らが目指すのはのは一階層。で、その一階層をクリアしないと次の階層への扉は開けても壁のままなんだよ」
「成程、よく出来てますね?」
まだ魔族との衝突や他の国との争いを余所にダンジョンは突然現れたらしい。
「まっ、ダンジョンが誕生したお陰で生活も豊かになったって言う冒険者や貴族も結構いるらしい」
「それ程詳しいって事は以前は挑んだ事は?」
俺は首を横に振る。
「一応、ダンジョンの誕生の歴史についてギルドに足を運んだ時に聞いたからな」
「・・・一応聞きますけど・・・一体どうやってあそこまで強くなったんです?」
少し種明かしをする。
「成程、女神様の」
「あぁ。まっ、俺と勇者に限っては本気で魔物狩りをして力を付けたって事だな」
神々からの知恵と力を貰ってもしっかりと鍛えていないと意味無いし
「確かに、実力に見合わない形は無意味ですもんね」
「そうだな」
彼女の言う通りで――――ゲームではしっかりと攻略をする手筈を整えなければならない。
ただ、今はゲームに似た世界に俺は居る。
「(現実だからこそ、元の世界に居た時のゲームの常識なんかは当てはまらないんだよなぁ~)」
「・・・!見えてきました!敵です!」
地下第一階層では草原。
そこの魔物はシードウルフだったりロックゴーレムだったりが居る。
俺はミューに戦闘を任せた。
「俺のスキルの実力を測りたい。先陣頼む」
「分かりました!」
因みにパーティーでの行動の際にパーティーの一人がほぼほぼ一掃した時に他の魔物を攻撃するかしないかで経験値が貰える。
「さて、スキル構成は―――」
俺はステータスを再度表示させ、確認する。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
[ステータス一覧]
名前:ジーク/進藤 充
性別:男
職業:奇術師(01/55)
所持スキル:ブービートラップ(0/5)
トランプマジック(1/10)
罠安全解除(0/1)
不可視の蜘蛛糸(0/20)
NEW:EXスキル
EXスキル:????(不明)
EXスキル項目解放SP(0/50)
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
職業の更新と新職業になったはいいが・・・今更になってエクストラスキルと言う項目が追加されていた。
「経験値と一緒に貰えるからやってるけど・・・気になるな」
目の前で戦っている彼女に支援するためには・・・
「コイツでやってみるか」
気になるスキルを使ってみた。
「【
周囲に凝視しなければ見えない細く硬化な蜘蛛糸を魔物の背後の空間に張り巡らせる。
「ミュー!試しに空間にインビジブル・スパイダーの糸を張り付けた!思いっきりぶん投げろ!」
「分かりました!ハァァァァッ!」
襲い掛かる魔物を掴んで押し投げる。
すると――――
「キャインッ?!」
「す、すごい綺麗に切れた・・・?!」
「他にも試すか」
他のスキルも試しに使ってみる事にした。
「【トランプマジック】」
大きいトランプのカードが上下から突然現れて来た。
「ミュー!トランプの中に入れるぞ!」
「分かりました!」
ミューが大きなトランプの中に入り、そのまま突進して残りの魔物を倒す。
「(昔見ていたあの特撮のヤツを真似てみたけど・・・やっぱトランプの使い方はもう少し広い場所でやってみたいかな?)」
「取り敢えず、次に行きましょう!」
その先を進むと――――壁の幅が思ったより少し拓けてきた。
「おっ、いつもの魔物だな」
「ただ、先程よりゴーレムが増えていますね」
洞窟はゴーレムがスポーンしやすい場所としてこの国は知られている。
「ゴーレムの弱点は分るな?」
「えぇ、魔法による攻撃と・・・物理による攻撃ですッ!」
ミューは魔族の中で宰相の孫。
当然ながら貴族として高度な教育を受けている。
「ですが・・・あまり魔族としての貴族階級にしがらみもありませんね。弟が生きていたら私の代わりに貴族としての務めを果たすと約束していましたし」
「(そう言えば魔族の中での争いで行方不明になってるんだっけ?)」
少し広くなった道幅での戦闘も楽々と熟し――――
「・・・魔石の量が多いな」
「魔物からドロップする食材やら特殊なアイテムやらが散乱していますね」
仕方ない・・・異空間を取得しないと――――
「・・・、ちとまて、一つ良いか?」
「どうしました?」
俺は彼女に自分のステータスの一部である特殊スキル項目を見せる。
「特殊スキルってある一定の法則で得られるよな?」
「えぇ、そうですね~。魔族も人間も他の種族同様に同じようにありますから」
何故かその特殊スキル項目に異空間が既に扱えるようになっていた。
「・・・取得した憶えないんだけど俺」
「そう言えばいつの間に得られたんです???」
その場で困惑する二人であった。
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