この物語は、一言で言い表せば「憎しみを超える愛の物語」です。
天真爛漫なヒロイン・アシュリンには、信頼と愛情で結ばれた婚約者ライナルトがいます。一方、アシュリンの新居の庭師として働くクラウスは、なぜかアシュリンに冷たい。やがてアシュリンとライナルトは結婚式を挙げますが、その夜に、彼女たちの運命を揺るがす大事件が起きて……。
非常に描写力に長けた作者様で、特に繊細な心理描写は卓越していると感じます。一読者として物語にのめり込んで楽しめるのみならず、書き手として学ぶところも満載だと思います。とにかく読ませる力が凄い。
それぞれの登場人物が、それぞれに悩み、もがき、自分の道を進んでいく姿が、美しく、あるいは悲壮に満ちて描かれ、必ず読者の感動を呼ぶでしょう。
書店に並んでいてもおかしくないレベルの作品です。本当に素晴らしいので、是非お手に取ってほしい一作です。