第23話
私の投稿内容は、ヘイトスピーチというほどではなかったが、ネトウヨ風であったので、そういう人達からは好意的に読まれていたが、その他の人たちは沈黙していて、カンさんもそういう1人だった。そのうち私は、カンさんが反応しないことに苛立ちを感じ始めた。
ネトウヨの噂ばなしによると、在日韓国人は日本で日本人(大和民族というのだそうだ)とほぼ同一の権利や自由を与えられている。しかし在韓邦人、韓国に住む日本人は生活保護もなければ公務員にもなれない、言論の自由も外国人だからという理由で規制があるらしかった。
そういったことはカンさんとは何の関係もないことだったが、私が注目したのは、在韓邦人には就業の自由が(完全には)ないという1点だった。
そんな不公平な話はなかった。日本に住む私たちは、在日韓国人に仕事を奪われているのに、韓国に住む日本人は政府による規制で韓国人たちとは差別されて迫害されているのだ…と思い込んだ。韓国内の内情について調べてみると、確かに公務員になれないとか、兵役は日本人にもあるとか不公平かもしれない点はある。
でも在日韓国人たちに仕事を奪われているというか、なぜ在日なのに日本人を蹴落として華やかな職に就けるのかと腹が立ってきた。
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