第18話

授業は隔週で土曜日午後だった。次第に通うのが憂鬱になっていった。講師や同じクラスの女たちからのいやらがらせも目にあまるようになっていった。しかしそれなりの授業料を支払ったので頑張って通うことにした。

ある日の授業で、授業中、ボードの前に立って説明をしている講師と、授業中にたまたま目があったら、講師がすぐに「気持ちが悪い」とつぶやき、狭い教室だから、くすくすと忍び笑いが漏れた。ICレコーダは録音の灯がつき作動中だった。

その授業が終了した後、いたたまれなくなって教室から飛び出したら、背後で「キモイ!」というわりと大きな女性の声がした。だれが言ったのだろうかと、学校が入っているビルの入り口の前に立って待っていたら、私よりずっと若い女の2人連れが出てきた。証拠もないしなと思いながら、私もバス停に向かって歩きだすと、さらに後ろから「きしょい」「気持ち悪い顔」と聞えよがしに言って、どっと笑う声が響いた。河川沿いの道を歩いていて、突っ伏して泣きたくなった。

帰宅してから、翻訳学校の事務に宛てて、いじめを相談するメールを出した。握りつぶされるかもしれないが、とりあえず出しておくことにした。録音もあるし、後々役に立つかもしれない。

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