第3話 死役所
俺たちは死役所に入る。そこは、妙に静かで異様な雰囲気がある場所だった。
死役所の方「皆様、お待ちしておりました。定方と申します。」
定方「それでは、死者登録申請をしてもらいます。」
12人が「死者登録申請…」「なんだそれは…」
子連れ「私とこの子は本当に死んだんでしょうか?」
定方「それも含めた登録申請となっております。では、1人ずつ申請を行うので整理券をお取り下さい。」
そう言われると12人は整理券を取り始めた。
俺と姉は、4番目と、5番目となった。
俺の番になり、定方さんに聞かれる
定方「お名前と生年月日を記入して下さい。」
俺は記入して差し出す
定方「土方タカシさん。今、パソコンでお調べしますね。」
そう言うとカタカタとパソコンで調べているようだった。
定方「土方さん、貴方はまだ亡くなっておりません。まだ、息がある様です。これだと申請が行えません。」
俺「じゃあどうしたら?」
定方「この場合、仮申請となります。」
俺は仮申請に記入した。
定方「では、本日の申請は以上となります。」
俺は申請を終え、姉の申請を待つ事にした。
待合所で待っていると姉が戻ってきた
姉「私まだ死んでないみたい」
俺「ねーちゃん、俺もまだ死んでないみたいだよ」
姉「私たちは、あと1週間で生き返らないと死ぬって事か…」
その時、騒ぐ声が
中年男性「なんでだよ!俺はまだ死にたくない!」
定方「ですから、貴方はもう亡くなっております。」
中年男性「そんなことあるかっ!俺はまだ意識があるし、ケガだってかすり傷だっ!」
待合所で2人は話す
姉「そりゃそうよ。まだ死んだなんて思いたくない。」
俺「その点、俺らはまだ生き返る可能性が残ってる。」
中年男性「もういいっ!申請でも何でも書いてやる!」
中年男性は申請した様で次にさっきの子連れのようだ
その女性は、真摯に定方さんの話す事を聞く。
終わった頃にはうなだれている様に見えた。
残りの8人は受け入れた様だった。
時間が経ち
定方「これで12名の申請が終了致しました。まだ、この国に来られたばかりなので、宿泊所はこちらでご用意致しました。今から地図をお配りしますのでそちらに」
俺たちは死役所を後にする。
つづく
死人列車~黄泉の国編~ Teru @Teru_100
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。死人列車~黄泉の国編~の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます