第2話 黄泉の国へ
総勢12人の手当てが終わり、列車は黄泉の国へとひた走る。
黄泉の国とは、実際どんな所なのだろう。
気づけば、日は沈み暗くなっていた。
列車内は明かりが灯り、12人と看護師は、静まり返っていた。
俺「ねーちゃん、俺たちどうなるんだろう…」
姉「私たちはもう死んでる…あぁ、お母さんに会いたかった…」
そうだ、俺たちは母親に会いに行く途中だったのだ。
俺「もう会えない…」
2人は途方に暮れていた。
すると列車は、少しずつスピードを落とす。
俺「黄泉の国に着いたのか…」
列車は止まり、ドアを看護師が開ける。
看護師「着きましたよ。ここからは、私が案内します。」
そこは、古びた無人駅だった。
看護師に12人は案内され、駅の改札口を通り、駅を出る。駅からの道は一本道でぞろぞろと歩いて行くと大きな立派な門が目の前にそびえ立っていた。
看護師が門に近づき、門を開くと現代では見ることは出来ないであろう、古くからある繁華街の街並みがそこにはあった。
そこは、酒やタバコの匂い、酔っ払いや物乞いをする子どもがいた。
看護師「これから"しやくしょ"に皆様をお連れします。」
繁華街を抜けると脇に細い通りがあり、そこに連れていかれると"死役所"と書かれた建物が、あったのだ。
看護師「私の案内はここまで。あとは、役所の方に連絡してあるのでその方に案内して頂いて下さい。」
そう言うと看護師はさっきの繁華街に戻って行った。
俺たちはそれに従い、"死役所"の中に入って行った。
つづく
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