墓掘りボブ

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ボブが最初に掘ったのは

巣から落ちた雛鳥の墓。

死体がすっぽり収まるのが

震えてチビるほど嬉しかった。

ボブは墓掘りになりたくて

神父様に頼み込んだ。

だけど人は足りていると言うから

一番年嵩の頭をスコップで一撃。

誰も知らない穴に埋めてやった。

ある日、ボブが新しい穴から顔を出すと

一人の女に釘付けになった。

花嫁みたいな白い服

死人みたいな青い肌

ブーケを墓へ手向ける女に。

女が井戸に落ちるまで

そう時間はかからなかった。

ボブはとびっきりの穴を掘った。

棺にも入れられず、布に包まれた女の死体と

穴の底へ重なるように横たわった。

このまま土をかけられたなら

みんな幸せだったのに。

ボブは今日も穴を掘る。

ここに誰も死なない日は無い。