ゲームイベント会!!
太陽の光が窓の隙間から差し込み、チリチリチリチリとなるアラームと共に朝を迎える。
黒色のハンガーに掛かっているクリーニングしたばかりを制服のセットを取る。
純白のカッターシャツを肌に羽織り、緑色のネクタイを締め、最後に紺色のブレザーとズボンを履く。
ワックスを塗っても治らない頑固なアホ毛以外の部分は、
ここまで身なりを整えるには勿論、理由がある。
なんといっても、今日は、俺が心から待ちに待ったミコナーズ株式会社主催の『大型!!最新VRゲーム体験会』の日だからである。
このイベントは、中学生から高校生までの全国の学生を対象に
現代のような日本の少子高齢化が進んだ時代ならば、当選倍率が低いと判断する事勿れ!!
なんと応募数…15万人の中から1500人に入らなければならない鬼門なのだ…。つまり、単純計算して、105倍もの倍率を俺は、勝ち抜いたのだ!!
…
……
…………
完全に身支度を整えた俺は、腹痛に襲われないように朝ご飯をサラダチキンとコップ一杯の水のみに済ませ、時間に余裕を持って、家の玄関の扉を開け、最寄りのバス停へと向かう。
現在の時刻は、8時15分、体験会は11時開始で、最低でも1時間以上の余裕を持って向かう。
最寄りのバス停にはいつもと変わらない5分ほどで到着したが、やけに人が多い。
しかし、よくよく考えてみれば、仕方ないことかもしれない。本日公表される最新VRゲームを体験できるのは俺を含めた当選した学生1500名のみだが、見学自体は自由に閲覧可能なのだ。
なにより、ミコナーズ株式会社といえば、
色んな番組で、ゲームソフトの広告をいくつもやっており、ますます期待ができる企業の最新作——もしかしたら、俺が落選していたとしても、見学のために、足を運んでいたかもしれない。
5分程、バス停で待っていると——全体的に緑色で覆われた、所々に橙色の線があるバスが到着したので、先に並んでた人の後ろから、乗車する。
現在、俺が乗っているバスの中はいつもより混雑しているため、立つ以外の選択肢がない。つまり、バスが揺れれば…周囲の人との身体的な接触が生じる。
キキーッッ!!!!!!
かなり高い音共に…巨大なバスが前方へと傾いたと思いきや、反動で戻ろうとするエネルギーが発動し、軸足がもつれてしまう。
まずい…!!このまま転べば…怪我を負ってしまう!!
怪我をすれば、当然体験会に参加することは叶わない。故に、俺は全力で両手で受け身を取ろう両手を前へと押し出す。
ムニュン——
アレ…
手に伝わる人並みの温度と柔らかい感触…バスの床って、今はこんな風にできているのだろうか…?
確かに、高級バスならば、床にいい絨毯が敷かれている場合なんかがある。だが、俺が乗っているのは普通のバスで、黒色のシートなんだが…分からない。
もう一度、触ってみよう。
ムニュンムニュン——
ん…そういえば、俺の乗ってるバスって満員電車…つまり、人がたくさんいる。床へ転ぶより先に…誰かに当たる可能性の方が高いのでは…と考えていた所——
「…ちょっと、いい加減にしなさいよ!!」
俺の下から凄まじい怒声が聞こえてくる。発する声は明らかに男性ではなく、女性の声である…。
ん?もしかして、俺、おっぱいを揉んでいる??
「いつまで、あたしの胸を揉んでるのよ!!この馬鹿!!」
や、やばい…事故とはいえやらかしてしまったぁぁ!!
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