第15話
お風呂に入りながら本を読む。
気分が良ければ音楽だってかけちゃう。
平気で1時間2時間と入っていられる。
デートに向けて気分をピークに持っていく。
私が最初の頃あなたに似てる芸能人が好きだと言った事をあなたはずっと覚えているよね。
あなたは例え話で、
「もしそいつに誘われたらそっちに行くだろ?」と当然のように言ってきたけど、私は当然のようにあなたを選ぶわと言ったわ。
だって本当は逆なんだもん。
あなたを好きになったからあなたに似てる人も好きと言ったの。
あなたがオリジナルなの。
あなたは知らないでしょ?
チグハグな事するけど、分かってくれると思って。ごめんね。
メッセージのやりとり・喜怒哀楽の示し方・しぐさ・声にあなたの癖を感じるたび、その愛らしさ戸惑う。
あなたを感じられるそれだけでたまらなく愛おしいの。
誕生日におめでとうって言ってくれるだけで最高に嬉しいし、ただ何も言わずに抱きしめてくれるだけで満足なの。
私は本当はそう言う女なの。
でも一つだけ言うとしたら、たまにお前って呼ばれるのは嬉しくない。
親が考えてつけてくれた大事なものだから、
お互い名前で呼び合うのが健全でしょ?
他にも、これまでキュンキュンしたエピソードをリピートする。
恋ってフルーツと似てると思ってて、
瑞々しくて、甘くて、鮮度が命!
そのまま食べるのも勿論いいけど。
そのフルーツを収穫しといて、
私はワインを作る。
恋は3年で冷めるって言うけど、じゃあなぜそのままの状態で放置するんだろう。
種を植えて目が出てってそんな当たり前のサイクル。
常に変化していく世の中で、なんで目に見えないものは変わらないと言う幻想を抱けるんだろうか?
ワインは100年経っても腐らないものがある。
そのくらいの歳月があれば、
人間として永遠の愛を証明するのに充分なのではないだろうかと思う。
本当はそれを求めてるでしょ?
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