第7話 カイ・エラン王都

「ヒューゴ見て!あんなにでっかい塀があるよ!すごいね!」


「あぁそうだなリディ、危ないからちゃんと座っておけよ」


カイ・エラン王都についた。王都の城壁は高さ40mにも及ぶ高さである。この城壁で陸からくるモンスターどもはたいてい防げるらしい。空からくるモンスターについては特殊な広域結界を常時展開しており、ほぼ要塞に近い防御力を持っている。これに関して言えば、妥当だと思える。この王都の周りには特殊観察級のダンジョンが三つある。


ここでダンジョンについて説明しておこう、ダンジョンには上から

・国家攻略指定級 4個

 (各国トップの過半数を得られた冒険者が対象)

・特殊攻略指定級 8個

 (そのダンジョンの属する国の指定する冒険者が対象)

・特殊観察級 12個

 (冒険者ギルドの指定する冒険者が対象)

・S~F級 個数不明

 (冒険者クランの指定するランクに応じた冒険者が対象)


これが現在判明しているダンジョンとその個数である。そのため王都は要塞に近しい防御をつくりあげた


「ほら、ヒューゴとリディ王都の中に入るぞ準備しろ」


ウブロは袋から取り出したカードを門の衛兵に渡し入った


「確認しました。冒険者ウブロ様御一行お入りください」


「そんなにかしこまらなくていいよ、単なる冒険者だから対応を変えるのやめてくれ」


「なに父さん有名な冒険者だったの?」


そういうとウブロはこっちをむがずに


「気にするな、昔の話で今の俺とは何も関係ない。ほらこの扉を抜けたら、きれいな街並みが見えるぞ」


扉を抜けるとそこにはレンガ作りの街並みが並んでいた。きれいに整備された並びは人々を魅了することだろう。


「すごい街並みだな、ここに住む住人のために作られているのがよくわかる。この国はまだ歴史が浅い国だとは習ったが、短い期間で成し遂げるということはトップの器がでかく聡明なんだろうな」


「なんだヒューゴ、黄昏てんのか?子供が考えるには少々深い事を言うな。子供は子供らしくしとけよ」


街並みを進んでいくにつれて大きな教会が見えてきた


「父さんあそこの教会は?」


「お、よく見えたなあの教会が俺たちが今から行く場所でアルリア教のワーゲナル教会だ。今この国にある中で最大の教会で、大陸で二番目にでかいぞ」


「二番目?一番目はどこにあるの?」


「一番目はアルリア教の本堂である、聖アルリア教マザー宮殿だな。そこには毎日30万人以上の礼拝がささげられるそうだぞ」


なるほど。毎日30万人以上の礼拝か…礼拝はいったい何の意味があるんだ?そこに神がいるかどうかは誰もわからないし、礼拝したからと言って神がこちらに何かをしてくれるわけじゃないのにやはり宗教はわからないな。


「その顔は宗教なんてする意味が分からないって顔をしてるな?そういう考えをするのはわかるが一つだけいいことを教えてやろう。礼拝によって極稀にだが聖属性の魔力がやどることがあるらしいぞ」


「は?」


他の属性の魔力が後天的に宿ることがある?そんなことがあっていいのか?何かしらのからくりがありそうではあるな。それに関してはなかなか興味深いから暇なときに調べてみるか


「さあ、ついたぞ二人とも神器をもらいに行こうか」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る