第6話 旅立ち
「なんで学園に行かなくちゃいけないんだよ!」
声を荒げながら動揺する、ヒューゴ
「まぁ落ち着け、ヒューゴ最後まで話聞けよ。お前の力ははっきり言うとその年にあった実力じゃない。そのまま冒険者として生活をしていけば、確実に浮いて一人で冒険をする羽目になり周りから怖がられるだろう」
「別に俺は気にしないから、このまま冒険者でいきたい」
俺は真剣な面持ちでハッキリと言った
「まぁそう熱くなるな。一人でもいいと言ったが、俺は無理だと思う。冒険者として生きて行くには必ずと言っていいほど、仲間の助けが必要になる。だからこそ学園で人との付き合い方を学び、仲間を知ってほしいんだ」
「仲間なんていらない、いつか自分の足枷になるだけだ。その結果自分の命を失ってしまう可能性があるよりましだと思うんだ」
「そうか、だが決定は決定だ。必ず学園に通ってもらう。そして学園には付き添いも一緒に連れて行かせる。フェンリル連れてこい」
フェンリルは遠吠えをした
「こ奴を連れていけ、まだまだ若いがなかなかに強いぞ」
そう言って出てきたのは黒いフェンリルだった
黒いフェンリル?そんなものゲームでも見たことないぞ?
「ワフッ」
尻尾を振りながらこちらを見てる
「この子の名前は?フェンリルと一緒で喋れるの?」
「こいつの名前はまだ決まっていない、小僧が決めてやれ。あと、まだ喋ることはできないが意思疎通はテレパシーでできないこともないぞ」
「名前か…フェンリル・ノワールで、フェールでどうだ?」
「ワンッ」
「気に入ったようだな、ではこいつをよろしく頼むぞ」
(聞こえる?ご主人様、フェールに名前を付けてくれてありがとう!!)
フェールが直接脳内に語り掛けてきた
「そうやって話すことが出来るのか…お前は俺についてきてもいいのか?そこまで楽しくないかもしれないぞ?」
(楽しいとか楽しくないとかわからないけれど、ご主人様についていけば何かいいことがあると思うんだ!!)
根拠があるのかはわからないが、何か感じ取って話しているのは確かなようだ
「わかったよ、父さん学園にはいくけれどそこでどんな生活をするのかは僕の自由にさせてもらうよ」
「いいがケンカを売る相手を間違えるなよ?相手が貴族ならまだしも王族やクラン所属の冒険者などにケンカを売るなよ?酷けりゃ死ぬぞ?」
「わかってるよ、その辺はしっかりとわきまえてるから気にしないで」
「まあわかってるならいいが…どうなっても一か月後には王都で住むことになるから準備しとけよ」
ウブロは自室に戻っていった
「母さんリディはどうするの?あいつも一緒に学園に行くの?それとも別で冒険者として活動していくの?」
「大丈夫よ、リディも一緒に学園で学ぶことになるわ。その手続きも一緒に終わらせてるから安心しなさい」
なるほど、リディは一緒にくるのか知ってる人がいるのはうれしいことだな
<一か月後>
「リディ、ヒューゴ行くぞ。早く出てこい」
「「はーい」」
王都に出発する日が来た
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