第4話 刀

「行くぞ小僧」


フェンリルの下には魔法陣が浮かび上がる。


「【皇狼の人呪(ジンジュ)】」


フェンリルは成年の姿に変わった


「これが我が生み出した人化の魔法だ、これを見せるのはお前が初めてだ!とくと味わうがよい!!」


「初めてとは光栄だな!正面から叩き潰してやるよ!」


叩き潰すとは言ったが今の武器のない状態じゃさすがに勝てないな…神器の使い方がわからない以上、うかつに使えないし使い方知らないんだよなぁ


(安心してください、自分の思う出し方で自由に出ますよ)


「いったい誰だよ直接語り掛けてくるのは」


(もうわかってるでしょう)


女神が適当なことばっかりやらせやがって


「神器召喚【ぺニン・パナンの魔道記録(レプリカ)】」


「ほう神器を出せるか、ならばお前のことを同等の敵だと認めよう!!」


舐めやがって畜生風情が、神器の使い方はわからねえがなんとなくで行けるだろう


索引【刀】 :使用可能武具(1/???) ・夜(レプリカ)


「武具召喚【夜】、さあやろうか」


「行くぞ小僧!獣魔法【ハウリング】」


「はぁ?初手からスタンとか舐めてんのか!

 抜刀一式:池」


「ぬぅ...その技、なかなかこわいのぅ」


あの犬はいったいどんな鼻してるんだよ、抜刀術の危険を感じ取ることが出来るのはズルだろ


「来いよ、ぶった切ってやる」


「おもしろい!いくぞ!歩法:獣四足」


フェンリルは、そう言うと森を縦横無尽に駆け始めた


「ふはは、これならいくらなんでも当てられまい、ほら当ててみろ」


「そういいながらこちに来ないのはなんでなんだ?自信がないからなんじゃないのか?」


「我を挑発するか、舐めおって獣気:纏 全体強化

この装甲を破ることが出来るか?」


「きたな!抜刀:夜」


フェンリルの突進に合わせたカウンターだったが断ち切るほどの力は出ず、止めるだけしかできなかった。そして、刀は壊れてしまった…


「その刀は力はあるが、本物とは違うようだな…どこから出したかはわからんが、なかなかに使いずらい獲物か」


「一回で壊れるとは思わなかったな、さすがにここのあたりが今の限界値か…」


「諦めるのか?あっけない小僧じゃな」


「誰が諦めるって言った?ちょっと勘違いしすぎじゃないのか?この武器と今の俺のコンディションが限界だといったんだ、あきらめるとは言ってないだろ」


ヒューゴの雰囲気が変わった


「霞古武術初式:魂気抜刀・空(から)

いくぞ耐えてくれよ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


<リディ視点>

はやく、はやくウブロたちを呼んでこなきゃ


「はいはい、そこでストップーこっちに来な」


「ウブロ、シェヘラ!ヒューゴが!ヒューゴが…!」


「わかってる、さあこっちにこい上にあがるぞ”岩の塔”」


ウブロはそびえ立つ塔を建てて自分を連れて上に連れて行った


「あそこでやりあってるのがフェンリルとヒューゴか…なかなか耐えてるなあいつ」


「なんで助けに行かないんですか!!ヒューゴ死んじゃいますよ!」


ウブロとシェヘラは笑い始めた


「あいつが死ぬ?それはないなあのフェンリルは、俺らのペットみたいなものだから殺すまではないな」


「じゃあなぜそれをヒューゴに教えないんですか?」


「ヒューゴの強さを見るためだ、あいつの強さは何か引っかかるというより異常だ。それを見るための今回の戦いだ」


「ウブロ!ヒューゴが!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る