第12話
「ふんふんふーん」
メイン職業がレベルMaxになり、ようやくサブ職業を選択出来るようになった僕は鍛冶屋をサブ職業に選んで鍛冶に没頭していた。
パーティーメンバーのレベル上げをリーミャに任せて。
既に鍛冶のスキルレベルは最大。
圧倒的なレベルによるステータスのごり押しで立派な武器を次々と作っていく。
「ふー。練習はこの辺りで良いかな?」
この世界の鍛冶は非常に単純。
スキルレベルとステータスが高いものが良い武器を作ることが出来る。
技術が必要なのはある程度のところまで……ある程度のところさえ超えてしまえばあとはそこらへんなのだ。
僕が一週間ほど集中してやればある程度のところまで行ける。
「よし……これからはみんなの武器を作っていこうかな」
武器の素材ならいくらでもある。
あの男を僕が殺したと思たとき……誰もいなくなった組織の中で大量に掠め取ってきた素材が。
あの男の収集癖は異常で、僕が所持している素材のどれもがなかなか手に入ることのない一級品の素材たちだ。
「やっぱ防具は見た目も大事だよね」
僕は気分よくせっせと防具を作り始める。
既に体のサイズはみんなから聞いている……完璧に作れるはずだ。
僕は前世から器用だったし。
「ふんふんふーん」
僕は上機嫌に素材を眺め、武具や防具の完成品を想像し続けた。
■■■■■
僕には軽く動きやすい服を。
リーミャには踊りやすいようなドレスを。
アイには最低限の急所を守り、ポケットの多い防具を。
アリスには煌びやかな修道服を。
マリアには軽いドレスのようにも見える全身を守る鎧を。
僕には刀を。
リーミャには二つの鉄扇を。
アイには弓を。
アリスには杖を。
マリアには籠手を。
それぞれに最適な武器を作る……一週間かけて。
「これでダンジョン探索のための準備は終わりかな?」
パーティーメンバーは揃った。
武器や防具も準備した。
ステータスを弄り、サブ職業を魔士へと変更した僕は出来上がった品々を持ってここ最近ずっと一人でこもっていた……借りていた工房を出る。
「んー。みんなはどれくらいレベルが上がっているかなぁ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます