第2話 平和な日々が続かない?
「なぁ今日も一緒にどっか行こう?」
学校が終わり思い思い帰って行く中、葵はこっちの席に来て俺に話しに来た。
ここのとこ毎日近寄ってきて話かけてくる。
正直に言ってこないだの件から状況が変わらないのは、毎日近寄ってきて話続ける葵のせいだと思う。無視すれば良いと思うかもしれないが、強引にでも話そうとしてくるので無視も出来ない。と言うかもう同じ目に合いたくない
そんなこんなで関わるのを止められず 今にいたる。
「嫌だと言っても行かせるんだろ?」
「当たり前だなぜ一人で見回らないといけない?」
「かってに見回ってるだけだろ。今日も一時間だけだからな。」
「あぁわかってる。さすがにバイトは行くしかないしな。」
何故か毎日警察のように毎日俺を連れて歩き回るのだ。
ただ 俺にネットで出来る軽い仕事があるので、一時間しか出来ないと了承されている。彼女にはバイトと言っているが本当のとこただの手伝いだ。動画の編集、小説の案、ゲーム作成などなど、大体はネットの趣味のアシストをしている。何かと色々な事が出来、少しながらお金が貰えるのでやっている。
まぁそんなこんなで入学から大分たつが葵関係しか話せないとこである。
と誰に話してるかもわからないこんな話を してる間にも葵は準備をしている。今まで見回っても何も大したこと 起きないけど。
「今日はここを見に行こう。」
そう言ってここら辺では有名のデパートに 入って行った。
「今さらここに入るのかよ。」
と、言いながらデパートに入って行った。
ここでデパートに入ったせいでこんなにも人生が変わるとは、思いもしなかった。
「ここも異常は無しか。」
と、何周かした後葵は呟いた。
「ほら今日も何もなかっだろいい加減に…」
するといきなり銃声のような音がなった。
「今日は何かあったみたいだな。」
と、少し面白そうに呟き走り出した。
「確かに何かあったな」
と、俺も呟き、後を追いかけたのた。
銃声が鳴り響いてから早一時間俺たちは、服屋の中に隠れている。騒ぎを起こした連中が徘徊しているのがわかる。廊下などは、徹底的に探していたが、流石に服屋の商品棚の間などは、確認していなかった。
「さて同友これからどうしようか?」
「まず同友ってやめてもらえます?」
「じゃあなんて呼べば良い?」
「春斗で良いですよ」
「じゃあ春斗どうすれば良い?」
「警察に助けを求めるのが一番の方法でしょうけど…」
と、言いながらスマホを手に取るが、
「やっぱり反応無しか」
さっきから電源がつかない。葵はスマホを持っていない。
どうしようか悩んでいると「もうこれしか手段はないな」
と、聞こえてきた。その方向を見ると連中の一人らしき人がガソリンを持っていた。
もしかして証拠を残さない為の燃料か、警察を急がせる為の物だろう。
「春斗もしかしたらこの事件を解決するのは、私かもな」
突然そう言い出した。
「お前まさか燃えてるときに一緒に犯人を燃やそうとかそうゆう倒すこと考えてるのか?」「半分正解だ」
と、不吉な笑みを見せている。
「止めとけ、危なすぎる」
「やっと撒き終わったな」
と、ガソリンを撒き終えると同時に動き出した。
「アイツを倒したら隠れながら出口に行け」
「おい 聞けって」
葵は、俺の話を無視し、目の前にいたやつに近付いた。
「うわ、まだいたのかよ。ヤバいなー警察にでも通報されていたらますます状況が悪くなる。」
「大丈夫だ通報なんてつまんないことしてない」
「うん?じゃあ捕まりに来たのかな?」
「いや、私は、倒しに来た。」
「冗談はよせよ。銃をもってる俺らに勝とうとでも?」
「あぁそうだ、な」
その時俺は固まってしまった。なぜなら葵の手から青い炎が出て、一瞬にして丸焦げにしたのだ。
「やっぱりこの世界じゃあ制御がむずいな。」
と、手をにぎにぎしながら言っている。
急にこの犯罪者達より葵の存在の方が怖くなった。「うん? どうした春斗。」
と、不思議そうに葵が見てきた。
「いや、どんなマジックなんだろーなと思って。」
「何を言っているんだ?どう見ても魔法じゃないか。」
見間違いなことを信じて聞いてみたがやっぱり手から出していたのか。本当にこの人怖いな。
「ちなみにこの事を誰かに言っても信じてもらえないからな。」
誰も葵のことを怖がらないとゆうことは、誰もこの能力について知らないからなのか。
「おい 何を考えている。 もうそろそろ来るぞ。」
と、タイミングバッチリに二、三人男がやって来た。
「おい、仲間が倒れてるぞ。」
「くそ、さらに悪化か。」
と、さっきの人が倒れた事により、俺たちの存在にきずいたらしい。
次々襲ってくる敵を葵は、ひかずに戦っている。
「おい、遠くに逃げろ。」
と、急かす葵の声が聞こえた。
何もできずにいる俺は、その声の言う通りにした。
「やっと逃げてくれたか。」
と言うと、一、二歩下がって
「舞い上がれ僕の炎」
俺は、 逃げたように見せかけて遠くから葵を見守っていたのだが、物凄い勢いで丸焦げにしている。しかもガソリンに引火しないように気をつけながら戦っている。
「やはり対等に戦える奴は、いないか。」
と、残念そうに言った。
俺は唖然としていると、
「む? まだいたのか。」
と、声をかけてきた。
「あぁ このまま逃げて捕まるよりかは、ここで見守ってた方が良いからな。」
「今回は、ここだったから使わなかったが、逃げる時は、いち早く行かないと死ぬぞ。」「それってもっと多くの炎を操れるってことですか?」
「そういうことなのかもな。それより脱出するぞ。」
何ではぐらかしたんだろう?いつもの感じなら自慢されてもおかしくないのに。
まぁ気にしないでおこう。
「と言っても脱出できるんですか?」
今の状況は凄く悪い。さっきの銃声で警察は、動くだろう。そしたら捕まっていない俺たちは少なくとも犯人扱いをするか、他の人たちより長く事情聴取されるだろう。
どうしようと頭をかいてると、
「何か思いつたのか?」
「いいえ 何も思い付いてないですけど。」
「そうか。じゃあ時間もないしやるぞ。」
「何をですか?」
「今からガソリンを爆発させる。」
「そんなことしたらもっとヤバいじゃないくなりますよ。」
「大丈夫だ制御できる。」
と言うと、ガソリンが一ヶ所に集まってくる。
「これで制御できるが、これでは捕まっているやつの救助にいけない。」
「じゃあどうするんですか?」
「そこに鍵があるだろう。」
と、指を指した方に鍵が落ちていた。
「それはおそらく手錠のかぎだ。それを使って解放してくれ。」
「わかりました。」
と言って、鍵をとったのだが、
「待て。まだいるのかもしれないだろ。これを持ってけ。」
それは拳銃だった。
「わかりました。ではできるだけ早く行って解放させてきますね。」
「後一つ 解放させてもここから出すな。爆発させてから一斉に出てもらう。だから合図をしてくれ。」
「わかりました。」
と、言いながら走りはじめた。
捕まった人は、みんなホールにいた。結構早くおさめて解放し終えた。後は、合図をするだけなのだが拳銃以外に 使える物はなかった。さすがに撃つのはまずいので、仕方なく葵の居るところに向かうことにした。
「全員解放出来ましたよ。」
「そうかそしたらこれに火をつけるだけだ。いくぞ。」
一ヶ所に集めたガソリンに葵の火をつけた。爆発音が響きわたる。それと合図に一斉に店から出ていった。
「あれ?ここは?」
突然景色が変わったのだ。見渡すと森のような場所に居た。なんで?デパートに居たはずだ。
「私の能力で移動してきた。」
戸惑っている俺に葵の声が聞こえた。
「なんでそんなことを?」
「あの場に居たら少なくとも病院送りだっだろう。それに私たちは捕まっていなかったんだ。だから捕まっている人からしたら敵と認識するやつがいるだろう。急に警察でもない人が中からやって来たんだから。」
う、正論過ぎて何も言えない。いや正論で良いんだが葵が言うと違和感がある。いつも中二っぽく関わってくるやつが急に真面目になったら 違和感しかないだろう。
「理由はわかったんだけどここは、どこなんだ?」
「ここは、私の家の近くだ。ここなら誰もいないからこの能力を使うときは、ここにしている。」
「確かに見つかるのは、まずいですけど、家の中の方が安全じゃないですか?」
「今はお前がいるから中には、転移したくなかった。これだけじゃ駄目か?」
言っていることは正しいが、今度は乙女な感じがして気持ち悪い。
「まー なにはともあれありがとう。」
「礼なんかいいから早く帰るぞ。」
「わかった。」
今日は大変な1日だった。もうこんなめにはあいたくないな。そして葵のことを考えなおさないとな。
「あれっ今何時だ?」
「少なくともバイトには、間に合わないだろうな。」
「あぁー」
と、絶望な声が出てしまった。
「ちなみに言っておくが 関係無いふりしろよ。」
と、言って立ち去っていった。
「おい。ちょっと来てくれないか?」
事件のあった次の日。俺は廊下で会った担任の先生に呼ばれた。
「わかりました。」
と、言って先生の後ろを付いていく。
係や委員会、部活でも関わりの無い担任の先生に呼び出されるのは、面談の時だけだっただろう。問題を起こしたわけでもじゃないし、普通に面談をしてまわっているわけでも無いと感じとっていた。
そうして着いたのは職員室だった。
「ここに座って待ってくれ。」
と、デスクが固まった場所の隣にある真ん中にお菓子が入った器のある普通にどこの家庭にもあるような四人で座れるテーブルに案内された。
お茶とノートパソコンを持って先生が戻ってきた。
「ちょっと市の方から知らせが入っててな。」
と、言ってとあるページを見せてきた。そこには、
『昨日起きたデパートでの事件について』
と、書かれている。
「この事件については、知っているだろ?」
「はい。ニュースなんかでもとりあげられてたので。」
嫌な汗が出てくる。確かニュースでは、犯人、人質について、爆発物や鉄砲の三つについて話されていた。ざっと読んだだけでも解決した人、犯人の計画、これからについてなど、詳しいことが書かれてある。
「それで解決した人が拘束されていた人々の証言で、高校生だということがわかっている。」
「それでなんで僕が呼ばれたんですか?」
「ここの学校の制服を着ていた百六十五センチの男子のそうだ。」
「なんでピンポイントに百六十五センチだと わかるんですか?」
「近くにあった百六十五センチの冷蔵庫と同じ高さだったそうだ。」
確かに電化製品店があったが、そんな近くに行った覚えがない。
「でも百六十五センチの人はまだいたんじゃないてすか?」
「それはそうだが、決定的な証言があった。それは前に助けてもらったことのある春斗という人にまた助けてもらった。という証言があった。」
え?前に助けてもらった?この町に来てから助けたのは、この事件しか無いはずだ。誰かが困ってるから助けたなんて前の町にも無かった。ということは、俺の名前を知っていていて、かつ、この事件にも関わらせれたいやつがいるってことか?
「大丈夫か?」
先生は困った顔をしていた。そこらじゅうから汗が出ており、熱も感じる。
「これは事情聴取から警察が作ったものだから嘘をついている可能性あるが、また事件がおこるだろう。」
と、前置きをし、簡単にまとめてある場所を見せてきた。
そこには、救われない奴を救いながら世界の破壊を進めている。と、書いてあった。
この状況をどうにか打破するような事を考えているが何も思い付かない。第一なぜ僕の名前を知っているのかもわからない。
「とりあえず事件同時刻に何してたか聞いていいか?」
それから三時間近く面談を受けた。
質問責めにあった僕はへとへとな体を動かして家に帰ってきた。幸いにも仕事が休みだから休める。
帰りは葵と一緒に帰ってきた。葵も面談をうけたらしいが、確証がなく、帰って良いことになったが、監視がつくと言われた。現時点でも誰かに見られている。
とりあえず余ってるパンを食べて風呂につかり、ベットに入り込んで寝た。
ふと疑問に思った人もいるだろう。親はいないのか?と。その答えは僕に親はいないかしれない。なぜそう思うかと言うと、記憶があやふやなのだ。今まで一緒に暮らしていたはずなのに、引っ越す前の記憶が思い出せない。特に顔とか名前とか、大切な部分がわからない。引っ越しの理由は、親の離婚で俺をどっちか片方でもつよりも、1人で暮らさして会いたい時や大切な物を渡すときに来るという約束のはずだ。時間が浅いというのもあるのだろうけど、まだ来たことがない。
まぁ 来た時に顔を見れば思い出すだろう。
起きた僕は最初に時計を探した。なんだか目が重たい。
寝たい体を無理やり起こしているかのような目の疲れを感じている。いつもならすぐに起きて、目覚ましを止めるのだが、目覚ましが鳴っていない。
俺は手を動かして時計を探しているのだが、目覚ましが見つかるどころか違和感を感じている。背中が痛くて冷たくてまるで石の上に寝ているようだった。
頑張って目を開いたとき一瞬思考が停止してしまった。だってそこは牢屋だったから。 周りを見ても石の壁と鉄格子に囲まれていて、家具も小物も何も無く狭い部屋なのだ。家で寝てたのに牢屋で寝ていると誰も考えないだろう。
とりあえず起きて隅々まで穴がないか探そうとした時急に意識が飛んだ。
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