謎の髪の毛

甚兵衛がノートをひらくと髪の毛が挟まっていた。長い女の髪の毛だった。

不気味に思い、さっと手で払ったが、髪の毛は消えなかった。もう一度払うが結果は同じだった。


甚兵衛はその髪の毛をよく観察した。すると髪の毛でなく、髪の毛によく似た鉛筆の線だった。世界で一番髪の毛に似ている線。そう思いたくなるほどの線である。


甚兵衛は消しゴムでそれをこすった。

すると線は消しゴムにくるくると巻き込まれた。触ってみるとやはり線ではなく、髪の毛だった。甚兵衛はストレスでハゲた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る