獅子
しばらく2人でいっしょに並んで走ってた。いつの間にか、ボクたちの前と後ろに誰もいなくなってて、ボクと葉ちゃんの2人だけで、雑木林の中を走っていた。
「あれ~、知らない間に、ボクと葉ちゃんの2人だけになっちゃったみたいだね~」
「あやめっちと2人だけで、自然の中を走るのも良いね~」
「そうだね~」
走ってる道の真ん中に大きな鳥居、立ってるの見えてきた。鳥居をくぐったら、急に真っ白な霧に包まれた。
まわりの丘陵の景色も、真っ白で何も見えない。
「うわ~、なんだ、この真っ白な霧は~?」
って思っていたら
「ちょっとした魔物の登場よっ」
って、横でボクと手をつないでいた葉ちゃんは言う。
「魔物って、葉ちゃんも顔に似合って可愛いこと言うね~」
って笑ってたら
「ほらっ、来た!」
って言うのと同時に、真っ白な霧の中で、紫色の物体に囲まれた。
「今日のは多いわよっ」
って言うと、葉ちゃんは獅子に変身した。
「うわっ!葉ちゃん、ライオンになっちゃった~?」
って思ってたら、獅子の葉ちゃんは、紫色の無数の物体に襲いかかって、1体づつ消していってた。
良く見たら、獅子の背中には丈夫そうな羽もはえてて、飛び回りながら、紫の物体を倒していた。
獅子の葉ちゃん、めっちゃカッコ良き~。
しばらくして、白い霧の中に、1匹のリスあらわれた。
「こんなとこに来たら、だめでしょ」
ってリスに言いながら、獅子の葉ちゃんは、リスを優しく口にくわえて、紫の物体と戦っている。
「ボクも戦うの、手伝おうか~?」
って葉ちゃんに聞いてみた。
「ムリムリ~。そこで見ててね」
って葉ちゃんはボクの心の中に、テレパシーを使って言うと、紫の物体を全部、消していった!
リスを優しく口から離すと
「早く帰りなよ~」
ってリスに向かって言ってた。
リスは、ササッと、白い霧から外に逃げて行った。
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