第一章 空白期間ってみんな何やってるんだろう

手のひらサイズの兵士



「すまないね、わざわざ来てもらって」


「良いですよ、力仕事は私の得意分野なので」


私は則本さんと食材の買い出しに出掛けることとなった。


ちなみに主人公は来ていない。


誘ってもいないし、昨日あったばかりだし、それに放課後になったら雪宮と一緒に校舎を見て回っているからね。


「まさかあんなに入寮者が出るとは思わなかったから、昨日は出前になったけど、毎日出前とは行かないからな」


「健康にも良くないからね」


「ああ、それにしても君に来てもらって良かったよ。この量を寮に持って行くのは両方の腕でも足りなかったからな」


「私が了解してくれて助かりましたね」


「そうだな」


ふと則本さんが立ち止まると、私もそちらへ向く。


そこには通行人に襲い掛かる浮いている小さなフィギュアの姿があった。


「助けに行くよ、則本さん」


「ああ、もちろん」


「ハンターハント!」


私は荷物を即座において足に能力を集中させてフィギュアの方へ向かって走り出した。


するとフィギュアが私の方を向き、こちらに向かって飛んできた。


フィギュアが近づいてきた瞬間に、勢いよくフィギュアにとびかかり、フィギュアをつかみ取った。


反撃されないようにすぐさまフィギュアを能力によって強化された手で握りつぶした。


私は他にフィギュアがないか確認してると、別のフィギュアが私に襲い掛かろうとしていたが、


「クロースクローズ!」


則本の能力によって現れた糸によってそのフィギュアは身動きが取れなくなった。


「助かったよ、にしてもこれ誰の仕業なんだろうね」


「この能力タイプなら、そう遠くはないはずだけど...」


「増援もいないし、もうとっくにこの場を離れてるだろうね」


「ああ、念のため早く帰ろうか」


「そうだね」




ーーーーー




「もう襲ってきたの、やっぱり警戒して正解だったの」


「でも外ならそうそう学園に来なさそうですけど...」


私は今日の放課後に起きた事件について礼二と羽沢さんを交えて話し合っていた。もちろん、主人公たちにはすでに報告してあるけど。


「まあ、学園生だったら学園に来るどころじゃないけど」


「異能力を持っている人はごまんといるんですから、その可能性は高くはないと思いますけど...」


「そういってると学園でそいつに襲われるの。それに、この南沢学園には戦闘系の異能が他学校より多いの」


「それに、異能力者は異能力者とひかれあうって言うからね、知らぬ間に隣に刺客が居るかもしれないよ」


「そ、そうですね、気を付けます」


礼二は少ししょぼんとした顔になっていた。


「で、そっちは特に何もないんだっけ」


「はい、加賀さんは雪宮さんと学校を見て回ったので、僕も加賀さんとあまり場所被りがないように学校内色々見て回りましたが、特に何もないです」


「私は佐都さんと一緒に読書してたけど、とくに見てないの」


「じゃあ私たちはフィギュアを操る異能力者を探そう。明日はとりあえず学園にいることを前提として探すけど大丈夫?」


「大丈夫です」


「大丈夫なの」


「おっけー、それじゃあ特に伝えることはないし、明日から忙しくなりそうだし、解散!」



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エロゲ世界への介入という名のバグを治す簡単な方法 ジャム好きのひよこ@まったり執筆中 @jammiran

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