みんなの異能紹介

「おっけー」


「大丈夫です」


私と礼二が返事をすると、羽沢はあたりを見まわした。


「まず、この人は加賀裕一、主人公なの。能力名はデススミスで異能タイプは中距離特殊型、武器を生み出す異能なの。


生み出した武器は、自由に変形したりすることができるの。どの子を選んだかによってこの武


器の変化する方向性が変わるからそこに注目なの」


「汎用性の高いまさに主人公って感じの能力ね」


「彼は、困った人を助けたり、悪を許さないって感じのよくいる主人公って感じの性格


なの。ある事件がきっかけで自分に自信が持てなくて性格が少し自虐的になったの」


「僕もそういう時期ありましたから気持ちはなんとなくわかります」


「次いくの」


羽沢は雪宮の方に指をさすと、


「この子は雪宮春、メインヒロインで加賀の幼馴染なの。能力名はバキューム・ザ・ディープで異能タイプは近距離操作型、数メートル内の空気を操る能力なの。数メートル内とはいえピンポイントに真空にしたり水素を利用して爆破したりできる強力な異能なの」


「だから炎の異能と戦っても無傷だったんだね」


「常に面白いことを探していて、それを見つけるためなら多少強引な手を使うの。ちょっと子供っぽいけど、主人公にだけ見せる母性はすごいの」


「元気なのはいいことだよ」


「次はあの子なの」


次に羽沢が指をさす方には、小柄な金髪ショートの少女がいた。


「あの子は虎座間理(とらざまり)、能力名はゴールデンソウルで異能タイプは近距離パワー型、身体能力が向上する単純明快な異能なの。シンプルなのが一番強いの」


「ロコウの異能とどっちが強いのかな」


「一部分だけなら私の異能、全体なら虎座さんの異能の方が強いね」


「しゃべり方と能力のせいで不良っぽく見られているけど、」


そこには黒髪ロングの暗そうな少女がいた


「最後は佐都宇井(さみやうい)、能力名はトゥルーワンダーで異能タイプは遠距離操作型、人の意識を感じ取ったり操作できるの。非戦闘時にも戦闘時にも使える汎用性の高い異能なの」


「敵に回したくない異能だね」


「見た目以上に中身が暗く、消えてしまいたいといつも思うほどネガティブなの。だから信じられる人、つまり主人公に対してはすごく従順なの」


「こういう子ほど大切なものを持つと強くなるんですね」


「その代わりその大切なものに対して依存するんだよね」


「あとここにはいないけど二年生の則本子安(のりもとしあん)っていう子もヒロインにいるの。能力名はクロースクローズで異能タイプは中距離操作型、丈夫な糸を操る異能なの。出せる糸は精神力に依存しているけど、通常時は体全体に巻き付けられるくらい長いの」


「発想力しだいでなんにでも使える万能な異能だね」


「規律を重んじる一方、融通がかなり効くから、クラスメイトとすぐ打ち解けられるの。ただ主人公にだけ見せるちょっとポンコツなところも魅力的なの」


「しっかりした年上女性のドジってるところでしか得られない栄養素があるからねー」


「これで全部なの。ところで私たちの異能共有しないの?今後のことを考えると、共有した方がいいの」


「主人公たちを狙う刺客から守るために知っといた方がいいからね」


「じゃあ僕から行きます、僕の異能はリビングルートで異能タイプは中距離操作型、植物の根っこを生み出して操作できます。クロースクローズほど汎用性はないですが、とっさに仲間を守れたりできます」


「さっきガリガリな男をそれで止めてたの見てたの」


「次は私だね、私の異能はハンターハントで異能タイプは近距離スピード型、オーラを纏わせて体の一部または全体を強化する異能だね。不意を突かれなければ近距離最強だね」


「さっきの戦いを見て某漫画の念能力を思い出したの」


「じゃあ最後に、私の能力を紹介するの、私の能力はエロゲヒーローで異能タイプは中距離特殊型、記憶に残っているエロゲヒロインを呼び出して戦うの。今は治療と中距離攻撃しかできないけど、色んなエロゲをやればいろんなことができるの」


「エロゲってそんなたくさん種類があるんですか」


「そりゃあ、夢と希望が詰まったゲームだからね」


「全員の紹介が終わったから解散するの」


「そういえば、一部とはいえ寮が燃えたよね、あれってあそこに住む人はどうなったの?」


「心配ないの、あそこは一年の寮だからけが人もないし、荷物も燃えやすいもの以外はそこまで燃えてないの。でも直接炎を浴びた壁や窓は溶けかけてるの」


「じゃあそこに住む予定の人はどうするんですか?」


「たしか二年生が一人で使ってる小さな寮があるから、そこに暮らすの。因みにその二年生はさっき話した則本さんなの、そして燃やされた寮室に住む予定だったのが主人公とヒロインなの」


「なるほどね、つまり主人公たちはそこで酒池肉林の限りを...」


「違うの、ハーレム状態だけど、エッチなことはしないの。ルート入るまでなの」


すると礼二がよくわからないと言った顔でこちらを見てきた。実物(エロゲー)を交えてあとでしっかり教えてあげないと


「そういえば、燃やされた寮室に済んでいた人は残るように言われていたの」


「そういえば私もそんなこと聞いたような」


私たちは他の人が来るまで待つことにした






あとがき


あと2話ぐらい説明パートです

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