炎の異能とメインヒロイン

外に出ると、遠目からでもわかるぐらい燃え盛っている寮が見えた。


私たちはすぐさまそこに向かうと、ガタイのいい外国人のような風貌をした男が寮を燃やして


いた。


「フハハハハハ、もっと燃えるがいいわ!」


「これ以上君の好きにはさせないよ」


私はすぐさま異能を使って殴り飛ばそうとした瞬間、とある少女の声が聞こえたのでそちらの


方を向く。


すると、野次馬の中から、赤い髪の元気そうな少女が出てきていた。


攻略ヒロインの一人であり、メインヒロインの雪宮 春だ。


「ならばこの炎を止めてみろ!」


男が炎を放つと雪宮の方に向かっていった。


しかし、その炎は雪宮の前で消え去った。


「ぼくに炎は効かないよ」


「ほう、なかなかやるようだな、本気でかかろうではないか」


男は雪宮の方に向き直ると、雪宮の方に向かっていった。


このままいけばあの子はあの炎男を倒せると思い、下手にヒロインの行動を邪魔したくないのもあり、あの男を彼女にまかせ、他に敵がいないか探すことにした。


すると、雪宮を狙っているガリガリの男が見えた


私は即座にその男を指さし


「礼二!あの男を拘束して!」


「はい!リビングルート!」


瞬間、ガリガリ男の周りに植物の根っこのようなものが巻き付く。


礼二の異能、リビングルートは、植物の根っこを操作して操る能力だ。


それを使ってガリガリ男を迅速に拘束できたのだ。


「やったか!?」


「いや、まだです!」


礼二がそう言い終わるやいなや、ガリガリ男は、リビングルートによってできた植物の根っこ


をすぐさま引きちぎる。


「おいおい、こんな根っこで俺を止めようったってそうはいかねぇ」


ガリガリ男はニヤリと笑うと私たちの方へ向き直った。


「まずはお前らから始末してやろうじゃあねえか!」


ガリガリ男はそういうと、私たちに襲い掛かってきた!


「ハンターハント!」


私はそういうと、手の辺りから白いオーラのようなものがまとわりついた。


私は殴りかかってくるガリガリ男に対して、そのこぶしを右手で受け止めた。


「私の異能によって強化された」右手に


するとガリガリ男は驚いたような表情を浮かべながら、


「お、おいおい、俺の異能によって強化されたこぶしを片手で受け止めやがったぜこいつっ!?」


「あいにく、私の異能もあなたのと似た能力なんだよ」


(くっ、このままではまずい!)


ガリガリ男は、渾身の一撃を難なく受け止められたことにより、ロコウに対して勝ち目がない


と判断し、隣の男を狙おうとするが、


「おおっと、礼二のところには行かせないよ」


ガリガリ男を受け止めた右手に、力をいれていくと、ガリガリ男はみるみるうちに顔色が悪く


なっていく。


「一応聞くけど、あなたを差し向けた黒幕について、何か知ってることはないかな?」


「お、おれはあの代理人を名乗る少年から頼まれただけだ!他は何も知らない!ただ金が欲しかっただけだ!」


「あり、思ってたより情報もってたね。けど、どっちみち黒幕について大してわからないかー


、まあいいや、とりあえずおやすみっと」


ロコウはガリガリ男の首に右手を当てると、ガリガリ男の首をゴリゴリと絞め、気絶させた。

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