第21話

 俺は軽くファイアーボールを打ってみた。


「『ファイアーボール』」


 ボワっ。と人差し指に火が灯った。


「うわー本当に使えるなぁー」


 …本当に、今までの苦労は何だったのだろうか。これ、サーリさんにもちょっと謝らないといけないよな…


「ほんとごめん。マジであの気まぐれ神が…」


 そう言って謝ろうとしたら、サーリさんは手を振って、


「あー大丈夫大丈夫。はやく終わってラッキー的な感じだし、それに、まぁ、素材手に入ったしね!」


 要約すると、利益がある。そんな感じに言ってくれた。本当に、マジ感謝。

 サーリさんは、また家に戻るそう。「今なら新作が出来そう!」とか言って。いずれサーリさんこっちに来てみたりとかするのかな?そう思った。




 ガタンゴトン…ガタンゴトン…


 帰りの馬車。実は使わなくて良いけど、使った方が楽だから。とか言う考えで使った。それにしても…あまりお金使わなかったな。100エルエール持ってきたけど半分すら使わなかった。このお金は、またこんな事件があった時用に貯めておこう。もうこんな最後になるのはお役御免だけど…。

 さあ、帰ろ、ツサガゴン。我がマイホーム。そこでまた星の数増やすんだ!



 ///天界///


「ふぅ…解呪作業終わったし、しばらくは休みかな?」


 天界でフィリアーネはそう呟いた。


「そうだといいね…」


 それにカティーナが苦笑する。

 さて、次にあの人にどんな事件が舞い降りるか。それは誰にも知らない。

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