第20話

 ゴブリンも同じような過程でやっつけて、一旦冒険者ギルドに帰ってきた。

 この2体は楽だけど、問題は3体目、ワイバーンだなぁ…あれ…確か空飛ぶ奴だよな?めっちゃ相手するの嫌なんだが…


「え〜と。ワイバーンの討伐のやり方って何か思いつく?」


 俺はとりあえず手頃なサーリに聞いてみる。コイツなら沢山素材持ってたしなんな良い情報持ってるだろう。そう考えた。


「え?私はワイバーン12体ぐらいしか倒してないよ?


「え、意外と多いな、お前」


「ワイバーンは意外と薬作るのに必要なの。羽とか羽とか、あと足とか足とか、あとヘッドだね。」


「何故に最後だけ英…あれ?お前さ、どこ出身?」


 違和感に気がついた俺は聞いてみる。


「ん?日本って言う国だけど」


 案の定。そんな回答が、帰ってきた。


「あ、ちなみに俺もだそ」


 …第2異世界人発見。まさかこんな人がそうだったのか…。

 ま、この話は置いといて、本題に戻そう。

「で、何か良い討伐方法あるか?」



「んー…いつもはダークボイスで発狂して倒しちゃってるから…罠みたいなのはあまり思いつかないなぁ…」


「…えぇ…」


 サーリさんがダークボイスで発狂…アレより大きいと考えると、かなり大きい声…多分人間だと鼓膜が破れるくらい大きな声なんだろうな。考えただけで恐ろしい。

 つまり、コイツはあまり作戦には役に立たず、俺1人で考えろって事か…。

 んー…サーリさんが弓で打ってワイバーンを撃ち落とす…って言うのが普通で単純な方法だけど…倒せないよな絶対に。多分サーリさんは弓の経験ないだろうし…。とりあえず保留。

 次の案…ん〜!何かあるか?無かったら使いたく無いけどパーティにワイバーン討伐協力してもらうけど…。いや、それはダメだ。自力でやらなきゃ…。


『ピコ〜ん!メールが届いたよ!是非見てね!』


 ん?あ、忘れてたわコイツの存在。神なら何か助言してくれるんじゃ無いか?


「ん?あ、たんこQからだ」


「いや誰…?」


「神…って言ってるよくわからん人」


「へぇー」


 俺はメールの内容を見た。


『なんか大変そうだったから神力で解呪しといたから!じゃ!』


「…おい!」


「なになに?まさか、助言してくれた?」


「神の力で解呪してた」


「え…」


 俺達のワイバーン討伐は、まさかの展開でそもそも準備すらせず終わった。


 ///天界///


 時は図書館に立ち寄っていた頃…


「グゥー…グゥー…」


「フィーちゃん。どんだけ寝てるの?もう3ヶ月経つよ?」


「ん…ん?3ヶ月?」


「うん。3ヶ月」


「本当に?」


「うん。3ヶ月間。しっかりと仕事サボってたね。フィーちゃんが監視してる人は大丈夫なのかな?」


「そりゃあ大丈夫でしょ!あの人ならね!何も事件起こさないはずだから…え?何か知らない場所にいるんだけど…」


「え?どこどこ〜?」


「ここは…メルテーヘルの冒険者ギルドねー…何でだろう…」


「あ、何か呪いとか言ってるよ…魔法封印?」


「んん!?それだったらあの人が自由に生活できないよね!私の出番きたー!と、言うわけであの呪い、解呪しちゃおう!」


「お〜!」


 もうこの時から解呪していたのである。

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