第13話

 …怖い怖い死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ。

 薬缶からニュ。と言う効果音と共に出てきたのは見た目150センチ位の女の子。紫色の髪の毛で紫色の目。メイド服の白が紫になったバージョンと、紫ずくしの人だった。


「さあさあどもどもサーリさんです!ここの店を経営していまーす!よろしくぉ!」


 …中々にハイテンションな人ですねぇ…よろしくぉってなんだよ…普通に言えよ…。

 そのままサーリさんは俺に近づきながら話を進める。怖い。


「さあどんなご用件でここにいらしたのですかねぇ?呪い付与?解呪?カップルに呪いかけちゃう?なんでもやっちゃいますよ〜?」


 ……カップルとかに呪いかけられちゃうんだ…こっわ。


「さらっとヤバ目のこと言ってますね…あ、解呪をお願いしたいのですが…」


「はいはーい!おけおけおっけー!私サーリ。がんばっちゃいますよ!」


 そう言ってサーリさんは本棚に何か魔法をかけた。

 本棚が動いた。そして階段が出てきた。そう。隠し通路が、あったのだ。

 いやそんな仕組みあるのかよ!


「ささ、ど〜ぞこちらに〜」


 サーリさんの言う通り階段を降りた。



 そこはスッゴイ不気味だった。

 紫の火に紫のカーテン。紫の祭壇。紫の物体が入ってる釜など、とにかく紫ずくし。


「ここが私のマイホーム!呪いかけたりとか解呪したりとかする場所だよー。あ、周りにあるやつは飾りだからね。なんかそんな雰囲気にしたかったからした感じ?」


「…」


 …これだけ聞くとなんか厨二病の人みたいな感じがするけど、ここ異世界なんだよなぁ…日本じゃないんだよなぁ…


「さーて本題に入りますよ!」


 サーリさんは紫色の物体xが入った釜を近づけた。

 んーこれは…料理下手な奴が作ったら出来る謎の奴だな。絶対。


「ではでは呪いの方は…あ、魔法が使えなくなる呪いですね!珍しいですねーあまり見ない奴ですよこれ!レアキャラですよレアキャラ!超激レア付いても問題ないぐらいの確率ですよ!これ!」


 …なんか変な例えしてるけどこれはスルー。


「とりあえず解呪してください。魔法使えないと何もできないので。」


「あ、はいはいはいはいはい!はいはーい!ちとお待ちを!ちょっと材料持ってきますのでので!」


 そう言ってサーリはさらに奥の部屋に行ってしまった。

 それにしても…なんか引っかかるなぁ…なんだろう。

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