第2話

 扉に近づくと、自動で開く。ザ•ファンタジーだ。これ、どう言う原理だろう。と言う疑問は捨てて、近づくボス戦に期待を寄せていた。

 扉の奥で待っていたのは、暴れているモンスター達。総勢約百名、多分こいつら倒したら開くであろう門の前で抗っている。

 よし。これ最初に戦う奴じゃないわ。

 そう思って急いで帰ろうとしていたら。奴らが気づいた。

 ガチャン!

 扉も閉まった。

 あれ?これやばくね?こっちは魔法使えないし。力と守1だからパンチしても意味ないし、食らったら即死クラスだし…

 そこで、1つの結論を出した。

 そうだ!全部避ければいいんだ!

 馬鹿である。


 ____________________________________


 と言う事で突っ込んで行く俺ですはい。

 華麗に避ける俺氏。カッコいい!…厨二病じゃ無いからな!

 そんな事を心の中で考えていたら、横に青いパネルがで出てきた。


 ゴブリンモドキ 強さ 比較的弱い部類

 LV 3

 HP 10

 MP 0

 力 19

 守 0

 速 10

 運 0

 再 1


 うん。結構弱いね。ステータス1つ負けてるけど…悲しい。

 けど、これならこの数位でも大丈夫そうだわ。

 ん?待てよ。HP10の100体でしょ?つまり…1,000回殴らなきゃいけないのかよ!俺の腕力死ぬぞ!…けど…うおらっしゃ!やってやるぜ!

 俺はパンチをひたすら繰り出した。1体、もう1体…倒しても倒してもキリがない。さらに、俺はこう言う長時間同じ事をやる事は苦手だ。集中力が切れてしまう…

 その時、

『ピコ〜ん!メールが届いたよ!是非見てね!』

 と言う場違いな声が脳内に飛んできた。避ける体制に入って、ステータスを見ると、右上にメールマークがあった。内容は

『君、結構苦戦してる???あれ?苦戦してる???そんな君にプレゼント!魔法を使える様にしたよ!1つだけだけど…ま、縛りプレイのオマケという事で!また君に会える日を楽しみにしてるよ!    たんこQより』

 うん…素直にありがとうと言えない。今までの苦労は何だったんだよ!

 ま、そんな事は置いといて、ステータスを見よう!


 名前 不明  職業 不明 性別 男


 HP 90(+13)

 MP 900

 力 1

 守 1

 速 1000

 運 100

 再 15(+3)


 スキル

 電光石火 23

 再生能力上昇 2(+1)

 エクスプロン 1


 称号

 なし


 はい。なんかありました。俺は現状もう何でも良いやと言う精神で、直ぐにスキル名を言う。

「『破壊エクスプロン』!!!」

 辺り一帯が吹き飛んだ。


『ピコ〜ん。レベルが1〜2に上がったよ!』


 モンスターの「も」の字もない跡形に驚く俺。なぜなら、灰や肺や廃も無いのだから。

 うん。魔法攻撃強すぎないか?

 そう考えてMPを見たら1しか減っていなかった。つまり今日はもう戦闘出来ないと言う事だ。



 俺は疑問を感じた。

 あれ?あんなたくさんのゴブリンモドキを倒したのに、レベルが1しか上がってないぞ?

 そう、100近いゴブリンモドキを倒しても、たったの1しか上がらなかったのだ。これは、ゴブリンモドキの経験値が少なすぎるのだ。




 扉の事をすっかり忘れていた。ん?何かかいてある。どれどれ…キテントリー伝説洞窟?何それ?

 そう考えると開くと思ったが、一向に開かない。んー何か違うのかなぁー…


 —どぼ


 …あ?

 落とし穴だった。そう。罠だったのだ。

 あーーぁぁぁ…


 そこはただの150センチ位のゴブリン位がはまる穴だった。


 …こんなのあったのかよ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る