第5話 ドキドキはどうして?
最近、体調がおかしいの……。
シュシェーナ王国は
ああ、馬に乗っている時間が長いのは
それだって、エルフの女性が
なのに、どうしてかしら?
ソレットさまといると、どきどきする事がとっても多いの……。
「お疲れさま。今日は移動が長かったから、疲れたんじゃないか?」
そう
様子をみて、自覚がなくてもどこか悪いのなら、国へ帰った方が良いのかも知れない。なかなか治らない病なのに、無理にグランドツアーに付いて行ってご
「ありがとうございます、ソレットさま。長く馬に乗るのも、少し
そう答え、ソレットさまの
「ソレット、私の心配はしないの?」
「姉上は、途中からずっと私と相乗りしていらしたでしょう。一人で馬に
何だかんだ言いつつ、このご姉弟は仲が良いわ。ふふ。エルフさんの聖魔法ほどではなくっても、お気遣いでジャジーラさまを
「姉上より年下のレーテでさえ、まだしゃんと振る舞い、貴族らしくある」
「あの……っ。私、思っているより疲れているみたいです。お風呂を済ませたら、もう休みますね。食事は不要です。
兄達にその
お二人の顔を見ないように、たたっとその場を
そして兄達と
そして、簡単にお風呂を済ませ、早々にベッドへ……。
◇
翌日以降は、なるべく兄様たちの背中に隠れて過ごすようにしてみたわ。
どきどきする事は、それでもなくならなかったのだけど……。どうして?やっぱり、何か病気なのかしら?
不意にソレットさまと目が合った時。
指先が
微笑みかけられた時…………。
びっくりするくらいどきどきしたり、顔が赤くなったり……。
なのに、時に目でソレットさまを探していたり……。
私、どうしちゃったのかしら……。
「レーテ?そっちではないよ。行き過ぎだよ」
声を掛けてからエスコートして下さると、
やっぱり私、どこか変……。
「シュシェーナ王国の服は、シンプルでありながら、
「そうですね。
「それに、国で買うより安い。輸入品の税が高いからだな……。
「本当ね!あら、これも
「とても軽くて、素材も
姉上、レーテ。一着ずつ、気に入った
「ソレットさま、こちらの裏地付きの革の
「ああ、そうなのか?……本当に、何て
ああ、そう言えば、
……
兄様達と目で会話をし、
あ、これ!
……。うーん……。気に入ったけど……。グランドツアー中に買って
他の商品も見てみるけれど、あの
「これにしようかしら」
もこもこしているのが、このダウンコートは可愛のだけれど。大人っぽい物に、ちょっと
「おや?気に入っていたのは、あちらのフード付きのハーフコートではないのか?」
え?み、見られていたのかしら?!私ったら、そんなにあの
「はい。私には、少し大人っぽ過ぎるかと……。こちらなら、
「ふむ……。どちらも似合うだろうが……。
分かった。どちらも
「あ、いえ、そんな……!こちらたけで……!」
私もグランドツアーの仲間とはいえ、
「何かを気にしてるのか?私が
「で、でしたら、あちらのコートが良いです」
「分かった」
初めて、食べる物以外を買って
どきどきは、今回も……。やっぱり私、どこか変だわ。
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