養父であるオレステスから見て、フレイウスとティリオンは互いにかけがえのない存在になると…。
ふたりの絆がどれほどのものか、これから明らかになるとは思いますがきっとオレステスの予想通り素晴らしいものなのでしょうね。
それだけに、二人の友情が引き裂かれた現状が辛い…。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
はい、オレステスは自身がテオドリアスの『第一の近臣』ですから、文武共に優秀なフレイウスなら、ティリオンとかけがえのない友になれる、と考えたようです。
そしてふたりで、アテナイの未来を担っていけると。
ただ、事件を起こしたティリオンは、みんなに騙され、裏切られたと思って、逃げてしまいましたね。
引き裂かれたふたりの現状は、つらいものです。
当時の平均年齢とか、成人年齢にも関係あるかもしれませんが、
自分たちの常識で考えると、
13歳でこの決断は、重いですね。
でも、それが当たり前なんですね。
一方的に押し付けられるのではなく、考える時間はあるようですが……。
こうやって、忠義の臣というのが代々に渡って誕生していくんだ。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
実は、13歳にさせるにしては、当時としても重すぎる決断です。
引き受ければ、自分の意思ではやめられない、重責ですからね。
でも、フレイウスはそれだけ優秀だったので、『第一の近臣』として選ばれたのでしょう。
そして、忠義の臣、に関してのお話ですが。
アテナイがペロポネソス戦争でスパルタに敗戦したのち、軍制の改革が行われた、というのも、常備軍が設置されるようになり、軍人を養成する軍学校も、設立されていた、というのも、史実です。
が、『氏族組織』については、私の設定なんです。
スパルタは、厳しい『スパルタ教育』で強靭な部隊を作った。
テバイは、新しい戦法『斜線陣』や『神聖隊』という、愛情でつながった、強い同性愛者部隊を作った。
それでは、アテナイはどうする……ということで、想像してみました。
民主政治と折り合いながらも、国に危機が迫ったときは、ひとつの家系に忠誠心を持って一致団結し、戦うのがアテナイの『氏族組織』です。
明確な記録が残っているわけではないので、そういう組織もあったかも、です(笑
13歳にさせるにしては重すぎる決断、ではあるけど
それだけ優秀と認められて、信頼されていたっていう事でもあるんでしょうね。
作者からの返信
はい、13歳にさせるにしては重すぎる決断です。
引き受ければ、自分の意思ではやめられない、重責ですからね。
でも、おっしゃる通り、フレイウスはそれだけ優秀だったので、『第一の近臣』として選ばれたのでしょう。
第一の近臣……
フレイウスは今でもそのつもりなのだろうか?
「あのかた」と呼んでいたからもしかしたら……
作者からの返信
はい、フレイウスは今でも『第一の近臣』でありつづけています。
フレイウスにとって、ティリオンは主(あるじ)なんですよ。
ティリオンのほうは、騙されたので、フレイウスを敵だと思ってますがね。
なんと、お母さんが夫を殺したのでしたか。これは正当防衛な気がします。けど、とんでもない誤解を生んでしまいましたね。
フレイウスは大変な役割を担ったようですが、ティリオンにお母さんのことも内緒だったというのは…知られたときの反動が大きいそうですが大丈夫でしょうか汗
作者からの返信
はい、タラッサが夫を殺したのです。
でもそれをテオドリアスはティリオンには話していません。
話しづらいので「転んで自分で自分を刺した」なんて言ってましたよね。
けど、六歳のティリオンが見た光景は、そんな事故ではすまないようなすごい現場。
テオドリアスが、自分の犯罪を糊塗した、と誤解したのかもしれません。
フレイウスは大変な役割を担うことになります。
そして、母の死を十一年間、みんなして隠し続けた結果、ある出来事からティリオンは事情を誤解し、母の死を知り、父親のテオドリアスを斬る、という事件を起こしてしまうのです。
おっしゃる通り、反動は大きかった。
そのあたりの詳しい事情は『ギリシャ物語 外伝~旅のはじまり~』にありますよん。
(∀`*ゞ)テヘッ
編集済
オレステスさん、なんとご無理なことを言うんやっ。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
ですよねー。
無理なこと言ってます。
フレイウスの能力を見込んでのことでしょうが……
ティリオンの本当の友だったのかな、フレイウス。でも、彼が一緒に使者となってきているのは僥倖ではありますね。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
ですよね。
フレイウスは、アテナイ使節団の警護隊長として、スパルタに来ていますが、本来の目的は「それぞれの想い」の章で、オレステス将軍と話していたように、ティリオンの捜索です。
ティリオンを捜す、という目的のために、平和会議への参加を承諾したくらいです。
どちらかというと、フレイウスが、何も知らない平和使節団を連れている、という状態です。
たまたま、フレイウスが一緒に来ているのではないです。
しかし、ティリオンは、アテナイに帰りたいと思っているでしょうか。
フレイウス自身がまだ子供なのに重すぎる選択
でもそれだけ聡明だったのですね
任務を引き受けた瞬間からもう父子ではなくなる覚悟をお父様もしてるように見えます
作者からの返信
ですよねー。
13歳で、これは悩みます。
引き受ければ、自分の意思ではやめられない、重責ですからね。
でも、おっしゃる通り、フレイウスは聡明だったんです。
途中でやめられない、重大な任務なので、覚悟を決めるように、とうながしたのでしょう。
この13歳という若さで一生を決める決定をしなくてはならないフレイウス。
そりゃ悩むよね~。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
ですよねー。
13歳という若さで、この決断を迫られるのは、きつい。
悩んで当然ですよね。
エレクテイス当主の死因にびっくりしました。ティリオンさんのトラウマになったあの場面が、より悲劇的なものに思えます…。
もしティリオンさんが真実を知ってしまったらと思うと、恐ろしいです。
きっと悲しい過去を持つティリオンさんを支える役目は、生半可な覚悟じゃ務まらなかったはず…。フレイウスさん、頑張りましたね。(今も頑張っていましたね)
作者からの返信
はい、エレクテイス当主を殺害したのは、ティリオンの母、タラッサです。
ティリオンは、それも知りません。
なかなか、話せることではないですよね。
詳細は、本編から離れてしまうため、外伝にあります
(客引き―ぃ♡(∀`*ゞ)テヘッ
ティリオンに母の死の真相を話しづらかった理由のひとつは、それですが、もっと他にも、理由はあるので、オレステスが苦しそうにしています。
詳細は、外伝で……どうもすみません。
ティリオンが真実を知った時か、恐ろしいですね。
ティリオンは、真実を知ることがあるのでしょうか。
おっしゃるように、フレイウスは、とても頑張っています。
殺人事件の犯人は、母上だったんですね。しかし、オレステスにはまだ何か語っていないことがあるようで、とても気になっています。
氏族社会という設定は、本城様が当時の背景など考慮して創作されたということですが、とても説得力があるなと思いました。医師や軍人などの特色が各一族にあって、ティリオンは2つの家の跡取りになったということですよね。背負っているものが重そうです…しかも本人は不安定なので、そのティリオンを支えていくフレイウスには、相当な覚悟が要りますね💦
作者からの返信
はい、エレクテイス当主を殺したのは、タラッサです。
エレクテイス当主殺害と、ティリオンがなぜ、アテナイ・ストラデゴスを斬ってしまったか、については、詳細が、外伝、あります。
オレステスが、ここでは語っていないことも、外伝、にあります。
すみません、本編では、本筋と離れてしまうので、外伝、という形をとりました。
なので、本編を先に読むか、外伝を先に読むか、で、この物語は、印象がかなり変わってくるんですよ。
味変で、沢山読めます、なんちゃって。
(∀`*ゞ)テヘッ
氏族組織に説得力がある、とお褒めいただき、ありがとうございます!
ティリオンには、重いものを背負わせてしまったので、気の毒ではあります。
フレイウスが覚悟を決めて、力になってくれるといいんですが。
やはり、ティリオンの母が、ティリオンを守る為、夫を殺害したのですね。
しかし、ティリオンの第一の近臣になるか。
生半可な覚悟や意志力では務まらない。
そんなにティリオンが大切か?
やはりティリオン、何か持ってる。
作者からの返信
はい、ティリオンの母、タラッサが、夫を殺害したのです。
ただ、ティリオンは、母が殺害した場面は見ていません。
ティリオンが見たのは、血にまみれた短剣を持って、エレクテイス当主に屈み込んでいる、テオドリアス・アルクメオンです。
現在の氏族長、テオドリアスのひとり息子ですし、もちろんアルクメオン家の血を引いているし、頭脳も明晰なのがわかったので、ティリオンが次世代の氏族長、ということになったのでしょう。
ただ、ティリオンは、幼い時の、深い心の傷の後遺症があったようです。
でも、命令ではなく、引き受けるかどうかは自由意思にゆだねてくれるんですね。
(だとしても13歳に、一晩で決めろというのはなかなか酷なレベルの話ですが)
頭ごなしでないところに、オレステスの人間性が見える気がします。本当に優秀な軍人ではないでしょうか。
一方で、若いうちに、信頼し合える相手に出会うことは、オレステスの言うように、幸運かもしれない。
あるいはオレステス、フレちゃん(でいいのかなあ)にも、そういう仲間に出会ってほしいのかもしれないですね。
そうか、エレクテイス当主の死因って、そうだったのか…。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
はい、オレステスは優秀な軍人で、厳しい決断も下しますが、それは責務や立場のゆえで、本当は情の深い人なんです。
フレくんも優秀ですから、彼なら出来る、とオレステスも他の将軍も思ったのでしょう。
ティルくんとのあいだに信頼と強い絆を築いてほしい、そしていずれ、お互いに支えあって、氏族組織の要となり、アテナイを守ってほしい、と考えたと思われます。
エレクテイス当主は、ティリオンの母、タラッサに殺害されています。
ただティリオンの実父テオドリアスにすれば、「お前の母が殺した」とは言いにくかったでしょう。
それで、自分で自分をあやまって刺した、なとど苦しい嘘をついた。
しかし、6歳のティルくんがおどり場から見た光景は、自分で自分をあやまって刺した、というには、かなり無理がある光景だったと思われます。
ティルくんが見たのは、血の付いた短剣を持って、エレクテイス当主の上にかがみこんでいる、テオドリアス=アテナイ・ストラデゴス、なのです。
フレイウス、悩むよね。
そんな凄い重責をこれから一生負うなんて…
作者からの返信
ですよねー。
13歳で、これは悩みます。
引き受ければ、自分の意思ではやめられない、重責ですからね。
ティリオン、この時、6歳。もうじき7歳という事は、今でいえば小学1年生。
悲劇的で同情すべき境遇。
とはいえ、フレイウスも、この時13歳。
一晩で決断せよとは、なかなかな重責を求められていますね。
作者からの返信
ですねー。
アルクメオンの血を引いていることで、酷く虐待され、次は、母は生きていると信じ込まされ(ティリオンの命を助けるために、やむなく、父テオドリアスは嘘をついたんですが、騙していたのは事実なんで)将来は、重責を担わされることを、勝手に決められるんですからねぇ。
大人の都合で、振り回されています。
それでも、母に会わせてもらおうとして、彼はいい子にして、がんばって勉強も訓練もしたし、母を治療しようと、医術も学びました。
その根本が、嘘だったとなると……
母の死を知った状況も、最悪だったんですよ(外伝)
フレイウスも、厳しい決断を強いられていますが、少なくとも、彼には選択権がありました。
ティリオンには、それすらない。
しかしながら「アテナイの論理頭脳」オレステス将軍は、フレイウスのことをよく知っていて(養父ですから)おそらく引き受けてくれるだろう、と予測して、話をしたのかもしれません。
こんばんは、御作を読みました。
フレイウスはフレイウスできっついですよね。
外伝でティリオンが行方不明になった時の取り乱しぶりが、改めて胸に刺さります。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
はい、フレイウスはフレイウスで、きっついです。
ご存じでしょうが、このあと、フレイウスはティリオンの第一の近臣となり、心血を注いでティリオンを育て、守り、愛します。
なので、ティリオンが行方不明になったときは、常になく、激しく取り乱してしまいました。
オレステス様のやさしさが滲み出てる!
お願いは大変なことなんだろうけども、
なんていいお義父さん♪
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
オレステス将軍は『アテナイの論理頭脳』と呼ばれているように、論理にかなった厳しい有効策を断行することもありますが、内実は情に厚い人物です。
やさしい、いい養父ですよね。
オレステスは自身がテオドリアス・アルクメオンの『第一の近臣』ですから、文武共に優秀なフレイウスなら、ティリオンの『第一の近臣』となり、かけがえのない友になれる、と考えたようです。
そしてふたりで、アテナイの未来を担っていけると。
ただ、事件を起こしたティリオンは、みんなに騙され、裏切られたと思って、逃げてしまいましたよね。
引き裂かれたフレイウスとティリオンの絆。
つらいものがあります。