心に深い傷を負ったティリオンの姿が痛ましい…その上自らの父が殺されるところを目にしてしまって、記憶が混乱しているようですね。
そのせいか何やらかなりこじれている気もします。ティリオンが父を殺した悲劇の根幹も、まさかこの一件…?
作者からの返信
ティリオンに同情してくださって、ありがとうございます!
6歳のティリオンには、一連の事件は完全にキャパオーバーになり、記憶は混乱しています。
意識が戻っても、ただひたすら、母を呼ぶだけになりました。
はい、この事件のせいで、こじれてきているんです。
このあと、母を呼び続けて衰弱していくティリオンを救うために、実父テオドリアスは、嘘をついてしまうんですよ。
うわあ。
この事件の連続は6歳のティリオンにはキャパオーバーですよね。
もう助かるには忘れるか、別の記憶で上塗りするしか……。
身体もボロボロ、心もボロボロ。
そもそもの悲劇の発端はどこにあったのか。
とても気になります。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
そうなんです。
6歳のティリオンには、完全にキャパオーバーです。
意識が戻っても、ただひたすら、母を呼ぶだけになりました。
18歳になったティリオンが、父親を斬る、などという事件を起こした直接の原因は、このあと母の自死を、十一年間ずっと隠して、騙し続けられていたことです。
どうして母の死を隠したのかは、次話でだいたい察してただけると思います。
隠したのはやむをえなかった。
けど、ティリオンにとっては、長年騙されたことになりました。
そして母の自死を知ったときに、エレクテイス当主が殺された現場を目撃したことと、つながってしまったんです。
母の死を隠され、長年騙された事実はあった。
その理由としては、財産横領の疑いがあった。(外伝)
さらに、エレクテイス当主が殺された事件現場を見た記憶。
なのに、アルクメオン家に引き取られてから可愛がられた記憶もあり、整合性がとれず、現在本人も苦しんでいる、ということをわかっていただきたいのです。
このあたり、ややこしいですね、すみません。
「氷の剣士」の章で、オレステス将軍が解説してくれますので、お待ちください。
これで記憶に蓋をされ、後になってそのことを思い出し、父の仇だと誤解した……?
おそらく、ティリオンを守るため、あるいはティリオンの母を守るため、このような惨状になったのではないでしょうか。裁判がといっていますし、その後も職を辞さなかったことを考えれば、無罪になった……つまり、正当な理由があったと認められた……のかな?
作者からの返信
ティリオンが事件を起こした直接の原因は、母の死を、十一年間ずっと隠し続けられていたことです。
どうして母の死を隠したのかは、読者さまには、次話でわかっていただけると思います。
けど、ティリオンにとっては、長年騙されたことになりました。
そして、母の死を知ったときに、エレクテイス当主が殺された現場を見たことと、つながってしまったんです。
裁判は、ありました。
そのあたりは、外伝なんですww
本編では、ティリオンが誤解によって、アルクメオン家の父親テオドリアス・アルクメオン(優しいおじさん)を斬ってしまった。
そして、母の死を隠され、長年騙された事実はあった。
その理由として、財産横領の疑いがあった。
さらに、エレクテイス当主が殺された事件現場を見た記憶。
なのに、アルクメオン家に引き取られてから可愛がられた記憶、との整合性がとれず、本人も苦しんでいる、ということをわかっていただきたいのです。
このあたり、ややこしいですね、すみません。
「氷の剣士」の章までお待ちくださいw
えぇ!そりゃDV養父は許せんけど、この方法はまずいですよ!
古代ギリシャって法律がめちゃ厳しいイメージ!(物知らずでスミマセン笑)どうなるの??
作者からの返信
そうなんですよ。
これはまずい状況なんです。
>古代ギリシャって法律がめちゃ厳しいイメージ!
そのイメージ、正解です。
厳しい、というか、偏った無茶な法律が多くあったんです。
民主制も法律も、まだまだ黎明期なんですよね。
衆愚政治ならぬ、衆愚法がたくさんあったんですよ。
ああ、幼いテッちゃんにあまりに数々の衝撃が。
でも、自分を虐待してた養父のことにすら、喜ぶどころか悲しみそう。優しい子っ。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
ティリオンは、幼い頃に、虐待と、受け止めきれないほどの衝撃を受け、生死の境をさまよい、一時は、通常の認識能力を失っていたようです。
もちろん、虐待するエレクテイス家当主の父親を、好き、というわけではないでしょうが、大人の事情を知らないので、どうしてこんなに、お父さんに怒られるのか、嫌われるのか、わからない、といった状況です。
なので、殺されたのをみたのは、ショックでしょうね。
ティリオン、虐待されてたのに父親を憎まなかったのかな? おじさん、と言うか本当の父親かわいそうになってきた。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
『子供たちの聖地 3』で、ティリオンは、
「僕は、馬鹿で、のろまで、悪い子なので、父さまは怒るけれど、もっといい子になれれば、父さまも、怒らなくなるかも……
好いて……くれるようになるかもしれないから」
と、言っていますので、そう考えていたのでしょう。
素直で優しい子ですね。
もちろん、虐待するエレクテイス家当主の父親を、好き、というわけではないでしょうが、大人の事情を知らないので、どうしてこんなに、お父さんに怒られるのか、嫌われるのか、わからない、といった状況でしょうか。
実父のおじさん、テオドリアスは気の毒です。
ティリオンさまの悲しい過去ですね。
辛いな~。
自分の身に起った恐怖の後すぐに、これはむごいですね。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
はい、ティリオンの悲しい過去です。
外伝、では、テオドリアスの側、オレステスの側から書いてありましたが、この、本編では、ティリオンの側からの、事件のあらましです。
六歳の子供には、あまりに惨い出来事でした。
医者としては有能だったのですね
それにしてもティリオン幼いうちに本当に辛い経験ばかりで大人になってからもどこか憂える風情なのはそれでなのでしょうか
アフロディアちゃんの天真爛漫さで救われるといいなと思います
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
ティリオンは、幼い頃に、虐待と、受け止めきれないほどの衝撃を受け、生死の境をさまよい、一時は、通常の認識能力を失っていたようです。
この、死にかけた幼いティリオンを救うために、実父のテオドリアス・アルクメオンは、嘘をつくことになります。それは次話で。
おっしゃる通り、アフロディア姫の天真爛漫さで救われるといいですね。
なるほど、タラッサという女性は父親の異なる子供を産んでしまったんですね。ですが、それはDVしていい理由には決してなりませんよね…
DV医者は退治されましたが、幼いティリオンのトラウマを上塗りする結果になってしまいました(;_;)
そしてこの殺人事件、どう片付けられるんでしょうか…アテナイは法律がちゃんと整備されていそうな印象がありますし、有名な医者を殺して知らんぷりはできそうにないですよね、、、
作者からの返信
はい、どうしてタラッサ・エレクティスが、テオドリアス・アルクメオンの子を産んだのか、については、後の「氷の剣士」の章で説明が出てきます。
当時は、子供は親の所有物のようなものでしたから、しつけ、と称して、大なり小なり、暴力はあったようです。
現代の感覚とは違うようです。
ただ、ティリオンの場合は虐待でした。
しかし、しつけ、だと言われれば、他人が文句を言うことはできなかったのです。
そして、真田さま、すごいです。
ここで、この殺人事件がどう片付けられるのか、気になさるとは。
確かに、アテナイは法治国家です。
貴族エレクテイス当主殺害では、法の裁きは避けられません。
犯人は、誰と思いますか?
最後の断片的な会話、気になります。
作者からの返信
はい、これはエレクテイス当主が殺されたあとの、ティリオンの耳に入った、とぎれとぎれの、音、で、ティリオンには、意味がわかっていません。
ただ、この断片的な会話から、読者さまには、ティリオンが気づいていない事情を、わかっていただきたーい、という、作者の希望なのです。
ティルくんの心にとどめがささってしまったようですね。
真相は、ティルくんが想像しているのとは違うところにある可能性がありますけど…
…ですよね?
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
そうなんです。三奈木さまのご推察のとおり、真相は違うところにあります。
しかし、六歳の子供のティリオンには、それがわかりません。
どうしてエレクテイス家の父親に痛めつけられるのか、大人の事情があったのですが、その真相も、ティリオンは知りませんし、教えてもらえません。
ただ、この一連の事件で、心にとどめをさされ、優しかったおじさん、への信頼は、一度ここで、壊れてしまいました。
凶行も愛憎もいらない
ティリオンくんの心が壊れないでほしい
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。
ですよねー。
6歳の幼い子供には、あまりに過酷な出来事の連続ですよね。
ティリオン、耐えられるでしょうか。
体も心も壊れかけていますが、お優しいこいさまの願いで、復活してくれるでしょうか。