第5話友達を作ろう!
【学校】
「光樹 今日やること決まったぞ」
「あぁ やりたいことリストか?」
「おう 今日は光樹の友達作りをします」
「なんで俺なんだよ 余計なお世話だ」
なんで俺の友達作りなんだよ自分のやりたいことリストだぞ
「まぁまぁ そう言わずに、もし俺が死んだら光樹は一人ぼっちになるだろ」
「俺は一人でも十分に生きていける だから安心して 逝けるぞ」
ニコっとした顔で言ってやる まったく余計なお世話だ
「あはは まぁそうだな一人でも光樹は生きていけそうだ でも、一人は寂しいぞ」
「俺は今でも十分幸せだから気にするな」
勝手に寂しいなんて決めつけるな リア充が ほんとうは寂しい…
「まぁそういわずに な!」
「わかったよ 作ればいいんだり作れば でもどうやって作るんだ友達なんて?」
「そりゃ 話せば友達になれるだろ」
当たり前だろという顔で言ってくる
こいつ それが難しいから俺は友達がいないんだよ!
「それができたらしてるよ」
「そりゃそうだな あはは」
友人は笑いを抑えきれず こちらを向こうとしない
後で絶対ぶっ飛ばす そう心に誓う
「俺も一緒にいるから気楽にいこうぜ」
友人が一人の男子のところに歩いていく、少し会話をした後その男子と一緒にこちら近づいてくる
ちょっ まだ心の準備ができてない
「こいつは
「よろしく 友樹だ 光樹でいいか?」
「えっあ ああ おう よろしく」
こいつがゲームが好きだって?冗談だろ?こいつはたしか陽キャの一人で部活もサッカーとかしてなかったか?
「光樹はゲームが好きなんだって?」
「うん それなりにだけど」
「じゃあさ あれやってるか? 今人気のゲーム」
「もしかして、オールフレンドキルズ?」
「そうそう それ」
「なんだそれ?こわ」
オールフレンドキルズとはオンライン上のフレンドとオープンワールドで戦うバトルロワイヤル系 スマホで出来るゲームだ
やっぱり、というかなんというかリア充がやりそうなゲームだよな
俺がやるのはソロガンズというトーナメント形式の1対1で争うガンゲームだ
俺が好きなのはTPS(簡単に説明すると三人称視点)よりFPS(一人称視点)でオールフレンドキルズは、TPS、俺がやるソロガンズは、FPSだ
「光樹それって面白いのか?」
ゲームにあまり興味がない友人が聞いてくる
「まぁ 今若い世代で人気なゲームで面白いって動画配信者とかもよくやってるぞ」
「配信者たちの動画おもしろいよな!今度一緒にやろうぜ!」
「お、おう あまり上手くないがそれでもいいなら」
たしかに、配信者たちの動画をたまに見るがめちゃくちゃ面白い 頼む配信者ソロガンズもやってくれ!
「大丈夫 俺に任せろ!」
すごい自信だ よほどゲームが上手いんだろう
【チャイム音】
「おーい みんな席につけ授業を始めるぞー」
「やべ もうそんな時間かじゃまたあとでな」
「俺も席に戻るわ じゃ光樹今度、絶対にやろうな」
「おう 今度な」
さて、本当にこの今度は来るのだろうか 俺の経験上あまり今度やろうな!とかいつするかが曖昧な場合、8割がた何もしないで忘れている するかどうかは置いといて
約束をしただけでも、俺からしたら進歩だと思う はたして、これを友達と呼ぶのだろうか?
【チャイム音】
「気をつけ礼」
「ありがとうございましたー」
帰りのホームルームが終わり、みなそれぞれ部下に行くもの、帰るものと教室を出る
俺の席は窓際で出入口からは遠い、教室から出る人ごみに巻き込まれたくないので後から出る 残ったのは友人と俺それと君嶋実咲…君嶋実咲!?
「ども 光樹くん」
「どうも えっと…君嶋さん」
なんで君嶋さんが?しかも俺に話しかけてきているの?
状況がつかめず友人を見る
「光樹 今日の放課後は実咲も一緒に遊ぶことになった」
「え?お、おう」
なんで、今言うんだよ まじか、やばいなんか緊張してきた
「今日はよろしくね~」
まじでかわいいな
「えっと どこに行くかきめてるのか?」
「ん?あー今日はカラオケにでも行こうかな」
「カラオケ?俺あんまり歌とか歌えないぞ」
「大丈夫 大丈夫!私もあまり歌えないから一緒に歌お」
まさか始めていくカラオケが初恋の人とは やばい一人カラオケとか行っとけばよかった くそっ でも一人カラオケって俺からするとハードルが高いんだよな特に受付
「じゃあ 行こっか」
【カラオケ】
本当に初恋の人とカラオケに来てしまった!幸せだ
それに、女性と遊ぶのが初めての俺にカラオケ屋まで話しかけてくれて、めっちゃ楽しな~
「2人とも何歌う?」
「私は何歌おっかな~」
「えっと 俺は、ごめんアニソンとかしかあんまり歌詞知らない」
やばい 俺めっちゃキモイ アニソン以外もちゃんと聞いておくんだった
テスト後みたいな後悔の波が押し寄せてくる
「いいね アニソン私好きだよ これとか3人で歌えるよ!」
なんだ、この天使 俺死ぬのか?
「よし 光樹これでいいか?」
「お、おう」
***
めっちゃ楽しかった途中で本当にこれで死んでもいいと思えるくらい幸せだった
「今日は楽しかったね」
「おう」
「あ、うん」
「私も楽しかったまた行こうね」
また!?またいけるのか?よし一人カラオケ行くか
「じゃあどうする?飯でも行くか?」
「おう いいな」
「私も歌うたったらお腹すいちゃった」
「何食べる?」
「私ラーメン食べたい」
え?ラーメン?あまり食べるイメージないけど、すごいな
「じゃあ 光樹おすすめどこだ?」
「え?おれ?」
「だってお前結構一人で食べに行くだろ?」
たしかに、休日ラーメン巡りはするけど、どこがいいんだ?やっぱりコッテリはなしか?さっぱりしてた方がいいのかな?それとも見た目がきれいなやつか?
どれがいいんだー わからん
「光樹くん一人でラーメン食べに行くの?」
「え?うん」
え?やっぱりきもいかな?一人ラーメン巡りって?
「私もときどき、行くよ 一緒だね」
まじかー天使やばい今日1日でめっちゃ好きになる
「じゃあ その道を行った先を右に曲がった小道にあるラーメン屋なんてどうかな?」
ここ最近行った中でお気に入りのラーメン屋だ
「へぇ~そんなところにあるの?行ってみたい」
「じゃあ そこにするか」
***
「いらっしゃませ~」
「3人で」
「お好きなとこどうぞー」
「めちゃいい匂いするね」
「はらへったー」
「何がおおすすめなの光樹くん?」
「やっぱり豚骨かな大将こだわりのスープを使っていて、こくがすごいんだ」
やっぱりここは王道の豚骨が一番だよね
「じゃあ みんなとんこつでいい?豚骨3つで」
「へいっ わかりやしたー 豚骨3つー入りやしたー」
ズルズル~ やっぱりこくがあってニンニクも効いておいしい
「はぁ~おいしい こんなおいしいお店初めて来た」
よかった君嶋さんにも好評だ
「うまいな なんで今まで連れてきてくれなかったんだよ」
二人ともおいしそうに麵をすすりスープまで飲んで完食していた
「ありっしたー」
「今日は楽しかったぁ~急についてきてごめんね!」
「いえいえ 俺も楽しかったです」
「よし じゃあ今日は解散するかおつかれー」
君嶋さんを電車がある電停まで送った後、解散になった
「どうだった?楽しかったか?」
「あぁ 楽しかった君嶋さんが急にきてびっくりしたけどな」
「昼休みに一緒に行くことになったんだ」
「よかったのか 俺もいて?」
君嶋さんは友人のことが好きだ めちゃくちゃ優しくて俺のこと好きなのでは?と勘違いしそうになったけど、やっぱりわかる 俺ではなく友人なのだと
俺は君嶋さんが好きだ でも、付き合いたいとかはあまりない、俺には手の届かない存在なのだと分かっているから
「あたりまえだろ 俺はもともと光樹と行く予定だったんだぞ」
「そうか お役交代でも俺は別にいいぞ」
「俺は、光樹お前がいい 気を使わなくていいのは一番楽だ」
「あっそ じゃあまた明日学校でな」
「おう、学校で」
次の日、友人が学校に来ることはなかった
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