第4話死ぬまでにやりたいこと100

あれから、2時間ずっと歩いている

「おい どこ行くかはやく決めようぜ さすがに2時間歩きっぱなしは疲れるぞ」

「光樹お前体力なさすぎるぞ 俺はこのまま歩きながら喋るのもいいんだけどな まぁそれじゃ、とりあえずこの道を行った先にあるゲーセンでも行くか」

「おう そうしてくれると助かる」

たしかに、病人のこいつより体力ないのはやばいな 今度から運動するか

だが、ゲームばかりしている帰宅部には2時間歩くのは重労働だ どこでもいいから、とりあえず座りたい


***


俺たちはゲーセンの休憩スペースで酷使した足を休憩させていた

「やっぱり 何か目標を決めた方が動きやすいのかな?」

「まぁ そりゃそうだろうな」

今さらそんなことに気付いたのか

「よしっ じゃあ、とりあえず、俺が死ぬまでにやりたいこと100をつくろうぜ」

「おいおい 結構それ死亡フラグじゃね?」

バカだろこいつ そんなん死亡フラグと一緒だろ たいてい半分超えてくると体調がすぐれなくなり、死ぬぞ

「じゃあ なにか良い案あるのか?」

うーん…たしかに、良い案ってのはそれくらいしかないな

「ないな」

「よしっ じゃあ決定だな えーっとまずは、ぱっと思いついたものを書くか」

そう言うと メモにやりたいことを書いていく

「まずは、スカイダイビングにバンジージャンプ あーそれとダイビングもやりたいな!あとは、旅行とか良いな海外と日本どっちも行きてぇー」

「まてまて ここをどこだと思ってんだ?長崎だぞバンジージャンプもスカイダイビングもどっちもできねぇよ ダイビングはまあ長崎でもできるな」

「じゃあさ あと2か月で夏休みなんだし旅行行こうぜ!そしたら一気にスカイダイビングもバンジーもダイビングもできてやりたいことリスト4つもできる!」

ほんとこいつは、はあ~

「本当に行く気ならいろいろ問題がある」

「問題?なんだ?」

「まず、お前の体調だ旅先で倒れたらどうする?それにお金は?俺たちは普通の高校生だぞ 旅行だけでも金がかかるのにお前が言ったのは全部それなりのお金がかかるぞ」

「たしかにな だが心配するな!やりたいことリストにはあとバイトというものもあるそれでお金稼ぐぞ!」

「バイト?いやだよそんなん 絶対やらん」

今までぬくぬくと育ってきた俺にバイトはきつい とくに人間関係

「あれ? 俺の頼みは断れないんじゃなかったのかな?」

「なっ こいつ はあ~わかったよ でも体調の方はどうするんだよ?」

痛いとこをついてくるな バイトしたくねぇ~

「それも大丈夫とは言えないが、病院の先生と相談するから安心しろ」

「安心しろって、それが一番の問題なんだがな」

「それとバイトは時給がいい会場設営や運営みたいなやつだから覚悟しろよ」

「まじか」

「まじだ」

どっちでも地獄だ 体力のない俺に設営はきついし、コミュ力のない俺に運営はできる気がしない ゲームしてぇ~

「週一とかでいい?」

「そんなんで、旅行行けると思ってる?」

ニコニコした顔で友人が言ってくる こいつ目が笑ってないマジだ

「へいへい 行けばいいんだろ行けば」

「それよりほかのやりたいことを決めとけよ そっちも同時進行でやるからな」

「おう お前と友達でよかったわ!サンキュ」

こいつはほんと恥ずかしげもなくこういうことを言ってくる

「そういえば、俺以外に病気のこと知ってるやつっているのか?」

「いやいないぞ お前だけだ」

「誰もか?君嶋やほかのクラスメイトも?」

「あぁ 気を使われるのは嫌だからな」

誰にも言ってないのかぁ ん?まてこいつ今気を使われたくないからといったか?

俺になら気を使わせてもいいってのか くそっ 友達やめてやろうか?

「とりあえず、今できそうなやりたいことはあるのか?」

「うーん…まあゲーセンにいるんだし、クレーンゲームで高額商品を取るってのでどうだ?」

「今から金貯めるってのに使ってどうすんだよ ばか」

といいつつ俺たちは結局、某ゲーム機を取るために財布にあるお札のほとんどを使ったのだった

大丈夫かな?

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