第2話放課後暇だろ?
「あー 眠いな」
昨日、買ったばかりのゲームを夜遅くまでやっていたせいで午前中の授業は記憶がない さすがにやばいなかもな、今日は、できるだけ早く寝よう そう固く決心を決め午後の授業にむけた仮眠をとろうと机に突っ伏していると友人が近づいてきた
「今日も一段と、眠そうな顔をしているな」
「うるせ ほっとけ 今から俺は、大事な仮眠をとるんだ」
「今、昼休みに入ったばかりだろ 久しぶりに学食でも行こうぜ」
「やだよ あんな人が多いところなんて」
こいつと行くと絶対ほかのクラスのやつが一緒に食べようと誘ってくるんだよな しかも、大体女子 それを笑顔で断るんだもんな
【前に食堂に行った時】
「めずらしいね食堂に来るなんて私たちと食べない?」
「いや、悪い今日はこいつと食うからまた今度誘ってくれ!」
隣にいる俺は、女子からなんでこんな奴と食べるの?みたいな目で見られ、何も悪いことしてないのに悲しい気持ちになりながら飯を食った記憶がある
多分、自意識過剰すぎなだけ そうだよな うん きっとそうだ!
でも、食堂行った時の俺の気持ちも少しは考えてほしい なんて、こいつはただの善意で誘ってくれてるんだろうし、少しわがままなのだろうか それに、実はちょっとうれしい いつも一人で食べてるから誘われるのは、やぶさかではない だが悪い、女子のあの目線には耐えられない
「悪いな、昨日ゲームで夜更かししたから、すげぇ眠いんだ」
「そうか わかったじゃまた放課後にな」
「おう おやすみ」
午後に備え仮眠をとるべく、机に突っ伏し意識が眠気でだんだん薄れていくなか、遠くから友人と君嶋
【放課後】
結局、午後の授業も記憶がない だが不思議と授業が終わり帰りのホームルームからは眠気が取れる なぜだろうか? そんなこと考えても時間の無駄だな うん 家に帰ってゲームしよっと
「光樹 帰ろうぜ!」
「おう」
今日もいつも通りに電車に揺られ、馬鹿話をしながら帰る 電車を降り家へ向け歩き始める
「光樹 明日の放課後ってひまか?」
「いや、暇じゃないやらなくちゃいけないことが山ほどある」
そう買ったばかりのゲーム、始めたころはレベル上げや素材集め、装備を整えたりとやるべきことは山ほどある
「どうせゲームだろ」
「どうせとはなんだ りっぱなやるべきことだろ!」
「ほんとオタクだな」
友人があきれたように笑う
「そうやってすぐオタクだなんだとおまえらは…」
「はいはい 暇なんだな」
「おい 俺の話は終わってな…」
「わかったから 明日放課後遊びに行こうぜ?」
友人は俺の話を遮って話を進める
「どうしたんだよ急に?土日とかならまだしも、明日は平日だぞ?」
「俺はいつ死ぬかわからないんだぞ?少しは付き合えって」
友人がよくわからないことを言ってくる
「何の話だよ?もうすぐ死ぬ お前が?」
「昨日言っただろ 俺は肺がんだって」
そういえば昨日そんな冗談を聞いたような記憶がある
「まだ言ってのかそんな冗談?」
「俺は結構、真面目に言ったんだけどな」
「はいはい で、どこか行きたいところでもあるのか?」
さっと流して、話を進める
「ん?いや、別にとくに行きたいところとかはない」
「は?行きたいところもないのに明日暇か聞いてきたのか?」
俺には大事なゲーム攻略があるんだぞ
「光樹 お前予定がないと誘わないとか モテないぞお前」
「うるせ 余計なお世話だ」
まぁ実際、メールとか用事がないと何も送れないというのは自分でも思うくらいヘタレだとは思う だが、正直、きつくないか?みんなはなんで、あんなよくわからない内容のメールを突然送れるんだ?意味が分からん?
そんな話をしていると友人の家の近くに着く
「じゃ明日の放課後な 忘れるなよ」
「おう」
はぁ 俺の大事なゲーム時間が無くなる まぁたまには良いか
友人と別れ、家に着くまでの間にゲーム攻略のあれこれを考える俺はこの時間は好きなんだよな 今日も多分、いや、絶対夜更かし決定だろうな
そんな朝、いや、昼頃に固く決心したことを忘れ 家に帰るのであった。
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