転校先で清楚可憐な幼馴染みと再会した。〜だけど幼馴染みにとっての「幼馴染み」が明らかにおかしくて重いんですが〜

社畜豚

第1話



俺、大谷圭一(大谷けいいち)は幼馴染みがいる。

名前は橘千歌(たちばなちか)

活発で自由奔放、明るいやつだ。

いつも周囲を巻き込んで楽しくするような……そんな女の子だった。


千歌とは物心ついた時から一緒に遊んだりしていたが、中学に上がるのと同じくらいに引っ越してしまった。


しかし、高校2年生になって親の仕事の都合で千歌のいるこの街に帰ってきた。


週2・3回ペースで決まった時間に電話がきて、日が登るまで話していつの間にか寝落ちしてる。そんなやりとりをしているので再会してもそんな久しぶりという実感はない。



職員室に言って担当の先生に挨拶し、そのまま教室へと向かう。


2ーA……千歌は2ーBって言ってたっけ……あいつと同じクラスならより楽しい学校生活になると思っていたんだが……まぁ隣だからないつでも会いに行けるさ。


そんなことを考えていると窓越しに「入ってきなさい」と先生からの声が聞こえた。


よし。こういうのは第一印象が大切だ。


気合いを入れて教室に入る。



「大谷圭一です。小さい頃はこの街に住んでいて、一度は引っ越したのですが、また戻ってきました。仲良くしてくれると嬉しいです」



自己紹介を済ませて指定された席に座る。

あっという間に授業が終わり、昼休みになると



「大谷ってさーここに戻ってくる前はどこに住んでたの?」


「どうしてまた戻ってくることになったんだ?」


「大谷って彼女とかいるのか?」


クラスメイトに囲まれて転校生に対する質問攻めという名の洗礼を受けていた。



「おお、今度は女子人気トップの関口が勝負に出たぞ!」


「っていうことはK VS 関口ってことか!」


不意に廊下から男子の声が聞こえる。


なんだ? K? 関口?


「お、大谷も気になるか? 俺たちも行ってみるか!」


「あ、ああ……」


K VS 関口って喧嘩でもするのか?

いやだったら女子人気トップっていうのは変な話か。


クラスメイトの後を追いかける。



「そういえばKって何連勝目なんだっけ?」


「確か35連勝中だぞ」


「うわ……す、すげぇ」


そんな会話が聞こえてくる。

35連勝? やっぱり喧嘩か何かだろうか?


向かった先は体育館裏だった。

覗き込む同志達は沢山いる。

またベタな……そう思いながら覗き込むとそこにいるのは二人の男女。



関口という男子高校生は茶色く染めた髪に少し着崩した制服と言ったザ・陽キャ! のような人物だった。

男の俺でさえモテるだろうなと思う。


一方女子の方はとても可愛い女の子だった。

くりくりした大きな瞳に手入れの行き届いた髪。

胸の膨らみは制服の上からでもわかるほど立派なものをお持ちになられていた……


まるでひまわりのような暖かさと明るさを持った……そんな女の子だ。


その子に幼馴染の面影が重なる。



「橘さん……」



ん?……橘?


「君のことは前から気になっていたんだ。君のことが好きだ。この気持ちは伝えておきたくてね。それでよかったら今度の休日一緒に遊びに行かないか? もちろん二人っきりー」


「あ、ごめん。私には大切な幼馴染みが居るので〜」



関口くんのセリフを全て聞くことなく、女子はバッサリと断った。


いや、何その私には彼氏がいるのでみたいなノリの断り方は。



「あの関口でさえ、Kには歯が立たないのか!?」


「橘さんにはKという幼馴染みがいてな。彼女によると恋人……というわけではないらしいんだが、中学の時に離れ離れになったんだが、毎週電話をするほど仲がいいらしい」


状況が飲み込めていない俺に同志が説明してくれた。


Kは彼女の幼馴染みである。

Kとは中学生の時に離れ離れになった。

Kとは毎週必ず長電話するほど仲が良い。


限界を超えた速度で思考を回転させた俺の脳は一つの答えを導き出した。


K……俺ってじゃね?


瞬間、と目が合った。



「あれ? けいちゃん!? けいちゃんじゃん!!」



この場の視線が一気に俺へと集まった。



「久しぶり!!」



うわわああ……おっぱい!!


じゃなくて、ぎゅー!!と力強く抱きしめられる。

反射的に俺も抱きしめ返してしまう。



「お、おう……久しぶり……だな。千歌はなんか……大きくなったな」



色々と…… 



「いやいやーけいちゃんこそめちゃ背伸びたじゃん」



俺の顔を見上げる千歌はなんだか嬉しそうで。

いや、それよりも感動の再会はここまでにして……真っ先にやらなければならないことがある。



「待ってくれみんな誤解なんだ」



さっきから怖い顔をしているみんなの誤解を解かなければならない。



「俺と千歌はみんなが考えているような関係じゃないんだ」


「ほう? それはどういう意味かな? Kちゃん?」


「俺と千歌……ひ、橘さんは幼馴染みでー」


「そうそう、私とけいちゃんは小さい時からのながーい付き合いで、四六時中一緒にいて、お互いの恥ずかしい過去とか知ってるほど仲良しで!」


「……だからあなた達が考えているいかがわしいことなんて一切ない健全なー」


「えー一緒にお風呂でちちくりあった仲じゃんー」


「ごめん、ちょっと黙ろうか」



千歌を教室に戻らせた後、昼休みの残り30分俺の全てを賭けてみんなの誤解を解くのに時間を費やした。


命乞いなんてリアルにするとは思わなかった。



その後、なんとか切り抜けた俺は無傷で授業を受けることができた。



放課後、俺は一人で下駄箱にいた。

本当は千歌と一緒に帰りたかったけど……昼休みのことがあったからな。


再び要らぬ誤解を生んでしまわないように一人で帰ることにした。



「けいちゃん♪」


「うわ!?」


振り返るといつの間にか千歌がニコニコしながら立っていた。

い、いつの間に。



「もう帰るんだよね? 一緒に帰ろうよっ」


「お、おう……そうだな」



当然のような感じで俺の手をぎゅっと掴んだ。



「ち、ちょっと? 何してるんだよ?」


「何って……手を繋いでるだけだけど?」



いや、そんなキョトンとした顔しないでほしいんだけど!?

しかも恋人繋ぎだし!!



「手を繋いでるだけってーまさかこの状態で帰る気か?」


「え? 当然じゃん。私達は幼馴染みなんだから、別に変なことじゃないでしょ?」



いや、十分変だよ!? 恋人じゃあるまいし!!



「千歌……お前……幼馴染みをなんだと思ってるんだ?」


「え? お互いの為なら命も厭わないずっと一緒にいてずっと支え合う。そんな関係……かな?」



重すぎるわ! それもう恋人超えて夫婦の領域な気がするんだけど!?




「変なけいちゃん……これはけいちゃんが私に教えてくれたことなのに」


「は? いや、そんなこと教えてー」


「まぁまぁ、早く帰ろうよ」


「ちょっとまー」



千歌は手を繋いだまま歩きだした。

結局、二人で手を繋ぎながら下校した。

周りの視線がとても怖かったけど見ないふりをした。


千歌の家に到着した。庭付きの大きな家だ。


そういえば千歌って金持ちだったなぁ。


「あ、ごめんね? ちょっとキャリーケース取りに行くからちょっと待ってて」


「お、おう? え? キャリーケース? なんで?」


「え? だって今日から私とけいちゃんは一緒に暮らすんだからその荷物を取りに行くんだよ」



はい!?



「い、一体何の話をしてるんだ!? 一緒に暮らす? 意味がわからないんだけど!?」


「え? 私たちは幼馴染みなんだから、このくらいの年になったら一緒に暮らすのが普通でしょ?」


いや、それ幼馴染み関係なくないか!?


「あ、大丈夫だよ。この時のために中学の頃から家事は全部お母さんに仕込まれたから!」



いや、そういう問題じゃない!!



「そうだ! お母さんけいちゃんと会いたがってたんだった。呼んでくるね」


「え、ちょっと話はまだ……!!」



俺の声は届かず、千歌は家の奥へと姿を消した。


数分玄関で待っていると



「圭一くん。久しぶり」



千歌と入れ替わるように千歌のお母さんが姿を表した。

橘千雪(たちばなちゆき)さん。

年齢を感じさせないその容貌はとても高校生の娘持ちには見えないほどの巨乳美女だ。



「お、お久しぶりです。千雪さん」


「あら〜千雪さんなんて他人行儀な呼び方じゃなくて義母さんって呼んでくれていいのよ?」


「え、えぇ……」




「あのー……千歌が俺の家に住むとか言い出しているんですけど……千雪さんからなんとか言ってあげて欲しいんです」


「あら〜大丈夫よ。相手が圭一くんなら何も心配してないわ。そもそも提案したのは私だし」



いや、あんただったのかよ!!



「圭一くんご両親からは何も聞いていないの?」



俺の親?



「いえ、何も聞いてませんが……」


「折半で二人でルームシェアーをさせて見たらどうかって圭一くんのお母さんに相談してみたのよーそしたら乗ってくれて〜あれよあれよと決まったのよ〜」



お母さんー!!


俺何も聞いてないんだけど!!


言われてみれば思い返すと不可解な点がいくつかあった。

生活力を身につけるためにいきなり一人暮らしをしてもらうとか言い出したし。

引っ越し先は一人で住むには広いマンション(最新セキュリティー付き)という破格の物件だった。


広いのは2人で生活するからでセキュリティーが高いのは千歌(女性)も住むからだったんだ。


というか、当事者の俺を省いて話を進めないで欲しいんだけど!



「いや……あの……このことは真斗さんは」


「確か主人も知っているんじゃなかったかしら?」



橘真斗(たちばなまさと)さんは千歌のお父さんで一流企業の社長さんだ。



「電話してみる? あの人あなたのスマホの電話番号はちゃんと登録していたはずだし、出てくれるんじゃないかしら?」



千雪さんは自分のスマホを取り出して真斗さんの携帯番号を表示させてくれた。

なんで俺の電話番号を登録しているのかはわからないけどかけてみるか。

千歌のお父さん忙しい人だから電話に出てくれるかわからないけど……


もしかしたら、この状況を変えてくれるかもしれない。

スピーカモードにして真斗さんに電話をかける。



『もしもし。圭一くん?』



え、ワンコールで出たんだけど……



「あ、あの……お、お久しぶりです! すいません。お忙しい中電話してしまって」


『いや、娘の命の恩人たる君からのコールだ。これは何よりも優先すべきことだからね。気にする必要はないよ』


「え、あ、は……はい。ありがとうございます。あ、あのー俺と千歌の同居のことなんですけど……」


『ああ、そのことだね。至らないところもあるだろうが、千歌をよろしく頼むよ』



ああ、かすかな希望が今打ち砕かれてしまった。

こうなったら……最終兵器を出すしかない。



「あ、あの……もし、もしですよ? 年頃の男女がですよ? 一つ屋根の下ですよ? その……色々と問題があると思いませんか?」


『ん? それは君は私の娘に手を出す……ということかね?』


「……そうです。俺だって男なんですよ」



こういえば流石に千雪さんも真斗さんも考え直すだろう。

それに…… 男子高校生の性欲舐めるなよ……!!



『…………つまり、そういうことか……君の覚悟。確かに受け取らせてもらった』


「はい?」



何言ってるんだ? この人は?



『君は千歌との未来をそこまで考えているということだね!?』


「まぁ♪」


ええええええええええええ!?


いやいやいや!! なんでそうなるんだよ!?



『すまない。どうやら考えが至らなかったのは私たちの方だったみたいだ。君になら千歌を任せられる。今週末時間を作って色々と話合おう。再会を楽しみにしているよ』



そう言って真斗さんは電話を切った。



「けいちゃんお待たせー……ん? どうしたの? 疲れたような顔をして」


「いや……なんでもない……なんでもないよ」



こうして俺と千歌は一緒に暮らすことになった。


二人でマンションに入り、千歌の作った晩御飯を二人で食べた。

カルボナーラはすごくおいしかった。

濃厚なソースがパスタ麺に絡みつき、ブラックペッパーが舌を刺激する店を出せるレベルの味。

副菜のキャベツとベーコンのスープもまた格別で一瞬で飲み干してしまったほどだ。


二人で皿を洗い終えた頃には日も完全に沈み、外は暗かった。


時間は……20時か。



「さて、もう夜も遅いし今日は風呂に入って寝るか。先にお風呂どうぞ」


「えっ? でも……」


「遠慮するなって。やっぱり一番風呂は女の子が入るべきだろ?」


「そうじゃなくって。一緒に入るんじゃないの?」



!!!!???



「な、何言ってるんだお前!?」


「え、いやいや。だって前はいつも一緒に入ってたじゃん」


「いやいや! それは小さかったからであって」


「えー幼馴染ならお風呂くらい一緒に入って当然でしょ?」



いや、何言ってるんだこいつみたいな感じで言わないでくれるかな!?



「いやいや……そんな……絶対に一緒には入らないからな!!」



3分後。



「おお〜けいちゃんの背中大きいね〜痒いところはございませんか〜♪」



はぁ〜どうしよう……どうしどうどうどう???????

なんで? こうなったんだ? なんで千歌は俺の背中を洗っているんだ?



「はい。次は私の背中洗ってよ」



目の前にあるのは綺麗な千歌の背中だ。

うわ、すごい肌白い。柔らかそう。触ってもいいかな?


そんな邪な気持ちが溢れ出る。

やばいやばい! このままじゃ心が壊れて人間ではなくなってしまう。


!! そうだ!!……こんな時は心を殺せばいいんだ!!


……そう……心がなければ……


あ……いい……無心……最高だ。



極力肌に触れないように丁寧に優しく千歌の背中を洗った。




「うわー!! やっぱり二人で入ると狭いねぇーなんか大きくなったって実感するなぁ」



同じ方向を向いて俺の足の間に千歌が入り込む。

千歌が入った瞬間、お湯が溢れ出る。

その音はなんだか、川の音のようで聞いていて心地よかった。



「ねぇねぇ、もっとくっついていい?」


「それだけは勘弁してください……」



心を殺すテクニックは今後使用していく機会が増えそうだなっと思いながら千歌と二人でお風呂を楽しんだ。



「ふぅ……いい湯だったね。けいちゃんとのお話が楽しすぎてつい長湯しちゃった」



俺に取っては天国のようで地獄の時間だったけどな……



「なんか……もう……色々と疲れたよ俺は。もう寝よう……か」



そこで俺はあることにう気づいてしまった。

……そういえば。ベッド一つしかなくね?



「……今日は俺、ソファーで寝るから千歌はベッドで寝てくれ」


「え? そんなことする必要なんてないよ? だって一緒のベッドで寝るわけだし」


「……それも幼馴染みだから云々で?」


「もっちろん♪」



……もう何を言っても無駄か(放棄)

千歌の笑顔を見て色々と諦めた俺は彼女と一緒にベッドのある個室へと向かった。



「どうぞ」


っていうか、これダブルベッドじゃないから2人じゃ狭くないか?

……まぁ、いいか!



「ふふ……やっぱりきつきつだ。ねぇ……もうちょっとくっついていい?」


「いいよ」


もうどうにでもなってくれ……



「……ふふ。手を繋いで帰って、一緒にご飯食べて、一緒にお風呂に入って、一緒に寝て。私たち久しぶりに再会して大きくなったのにあの頃と変わらないね」


「……変わったよ。千歌は大きくなって綺麗になったし、料理も上手になった」


「け、けいちゃん……」



千歌が抱きついて来てさらに密着度が増した。

まるで今の俺は抱き枕のようだ。



「……やっぱり私の幼馴染はけいちゃん以外ありえないよ」



幼馴染ってなんだろう? 哲学かもしれないな。

そんなことを思いながら俺は瞼を閉じた。






橘千歌視点



懐かしい夢を見た。



『圭一くん!! ごめんなさいっ!! 私のせいで!!』


『何言ってるんだよ千歌。お前のせいじゃないし、こんなのかすり傷だぜ? 泣くなよ』


『だって! いじめてくる上級生達から私を守って大きな石投げられて頭から血がっ……!!』


『千歌……俺たちは幼馴染なんだからこれくらいは当然のことだ。お前が泣くと俺も悲しくなる』


『幼馴染み……だから?』


『ああ、だからこの先も俺が守ってやる! 命をかけてな!!』



その後、先生たちが駆けつけてけいちゃんは入院した。



『千歌は俺のたいせつな幼馴染みなんで!! 守るのは当然です!!』



入院中泣きながら謝る私のお父さんとお母さんに対して笑顔でそう言ったらしい。

それを聞いて二人は涙が止まらなかったそうだ。



そして2年後けいちゃんはトラックに轢かれそうになった私を庇って意識不明の重体で再び入院した。



『けいちゃん!! う、うううううううう!! よかった……よかったよぉ!!』


『どうしたんだよ……千歌……泣かないでくれよ』


『だって……トラックに轢かれそうになった私を庇って……!!』


『1ヶ月くらい目を覚まさなかったんだっけか。ごめんな心配かけて……でも大丈夫だ!! ほら元気だろ!?』


『でも……お医者さんがもう一生歩けないって』


『何言ってるんだよ……心配するな。歩けるようになるから大丈夫だって!!それにまだあのかけっこの勝負ついてないかんな!』


『そんなの……』


『千歌……医者の言葉より、幼馴染である俺の言葉を信じてくれ。俺は絶対に歩けるようになる』


『…………』


『それとも、幼馴染みの俺が信じられないか?』


『そ、そんなことない!! けいちゃんの言葉は全部信じる!!』


『なら、千歌も俺が歩けるように支えてほしい! 幼馴染みは支え合って生きていくものだからさ!!』


『うん!!』


そのあとお父さんとお母さんに聞いた話だと病院で土下座をして謝ろうとした2人に対して


『俺、千歌を庇ったことは後悔なんてしてないし当然のことをしたまでですから!! あと俺は絶対に歩けるようになります!! 千歌を悲しませないためにも!!』


そう言って笑ったそうだ。


そのあと本当に歩けるようになって走ることもできるんだからけいちゃんは本当にすごい。



『げいじゃあああん!! いやだ!! いやだいやだ!! 行かないでぇー!!』



中学の頃けいちゃんが引っ越す日、泣いて引き止める私を優しくなでながら言ってくれた。


『千歌……俺たちは幼馴染みだ。どんなに離れていようとずっと俺と千歌は支え合って生きていくんだ。だから、俺たちはずっと一緒なんだ。だから俺はまた帰ってくる。絶対に』


『うん……わかった。信じる……私待ってる……』




「……なんか、懐かしい夢を見たなぁ」



目が覚めると目の前にはけいちゃんの可愛い寝顔がある。


「う、う〜ん……ちかぁ」


「何……? どうしたのけいちゃん」


起きないように優しく頭を撫でる。


寝言でも私を呼ぶなんて……



「……大好きだよけいちゃん。これからもずっと」


そう言ってけいちゃんのほっぺにキスをして再び眠りについた。












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転校先で清楚可憐な幼馴染みと再会した。〜だけど幼馴染みにとっての「幼馴染み」が明らかにおかしくて重いんですが〜 社畜豚 @itukip

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