番外編 ヨハナの夜這い!決行!
コレはマッテオが昏睡状態の間の話
……アウインさんがマッテオを私とDrバティスタの元へと届けてくれた。私は半分溶けてしまったマッテオを見て衝動的に体が動いた。
私は体から白いタナトスピルツを出してはくっつけて、出してはくっつけてを繰り返した。そうすれば助かると何故か分かる。
多分だけどタナトスピルツ自身に思考能力的なのがあって教えてくれたんだと私は思う。どうしてそんなに親切にしてくれるのかは分からないけど……。
そして私と離れるとどんな理由かは不明だがマッテオはドロドロに溶けてしまう、とDrバティスタは仰られた。
Drバティスタ……彼女はアウインの主治医で感情の起伏が激しけれど、言ってることはとてもマトモだと思う。
「おーくさん!旦那ちゃんの症状ですが?ですが!……恐らく……一時的な……モノですね……はい」
「バティスタ先生、どうしてマッテオは女の子に成ってしまったのですか?」
そう今マッテオは何故か女性化してしまっている。
「んん~……お・そ・ら・く……ヨハナさんの体から出たご立派ピルツ……わぁ卑わいーじゃなくてそれに含まれる女性ホルモンが原因だと思いまーす!」
──これじゃあ性夜が……いや、私はマッテオを愛してる!つまり!男だろうと女だろうと関係ないのだー!夜這い!決行!
…………しかし、女同士って何すればいいの?私の性知識はドスケベ止まりだし、あのヴァニタスの動きはあくまで誘惑だし……どうしたのものか……。
知性に欠けたヨハナではあるが答えはすぐに出た。
「バティスタ先生は女性同士のエッチってご存じですか?」聞くは一瞬の恥、知らぬは一生の恥ってね。
バティスタ、宇宙の幻影を見て固まる。
「……バティスタ先生?」
「はい!バティスタであります!……え~と……ご存じありますか?ですか……う~ん、秘部に指を突っ込むとか……ハード過ぎ?」
バティスタは顎に手を当てその場を行ったり来たり、経験の無い事の説明は……そもそも説明の必要あるのか?そんな事を思いながらクルクル回る。
「……そもそも〜、私の前でやったり……しませんよね?」
「ん?何か言いました?」
そこにはヨハナとマッテオが産まれたままの姿で既に行為の準備をしていた。
「ノワー!早い!私まだ居ますよ!居ますよね?なんでヘソに指突っ込んでますの!?てか寝てる患者に跨がらないで下さい!」
「秘部ってよく分からなかったから取り敢えず指が入る所にと……」
「えぇい!旦那ちゃんから離れなさーい!」
ヨハナに近づくバティスタにその長い腕を活かし頭にピルツを乗せた。
「なんです?コレ?」
「私とマッテオの半径3メートルに居ると五秒置きに激痛が走るピルツです。5時間後に枯れますので安心して下さい」
「は?」
次の瞬間バティスタは雷に打たれたかのように全身に激痛が走った。余りの痛さに大慌てで部屋の外に飛出して行った。
「ヨシ!邪魔者は居なくなった事ですし手探りでヤりましょう!」
秘部が何処かは知りませんがとにかく目的としてはマッテオが私のモノ!という証を付ければ良いはず!
え~と……キスマーク?……いや!噛み跡!噛み跡が良いわ!如何にもマーキングって感じで良いと思う!
ヨハナは首から胴へ、胴から太ももへと上から下へ満遍なく噛み付いた。噛み跡まみれのマッテオを見て違和感を覚える。
「なんか……違う」
マッテオをモノにしたい、ここ最近はずっとそんな事ばかり考えてた。だけど何かが違う。やっぱり秘部とか言うのに指を突っ込まないとダメなのかな?
よくよく考えたら赤ちゃんの作り方すら知らないのに夜這いしようとしてた……バティスタ先生にやり方も聞いとくんだった。
「ど、どうすればこの気持ちが満たされるの……んーー!モヤモヤするー!」
マッテオならどう考えるかな?私達の世界……私達の世界を……そうか!
「マッテオと心が通じ合って無いからダメなのよ!……そうと決まれば今日は寝よーと!」
自分の服を着て、マッテオを着付けして抱きついて瞼を閉じる。寝る途中に噛み跡について怒られるかもと不安を感じながらも1日の疲労のままに眠りにつく。
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