第2話 江戸城の金玉
徳川家康が江戸幕府を開き江戸城を築城したとき、怪しげなるブレーンである南光坊天海僧正は国家鎮護のための様々な呪法を組んだ。
そのための一つが北斗七星の呪法つまり江戸城の金玉である。
純金の玉を作り、これを北斗七星の形に配して江戸城の地下に埋めるというものである。家康が居る江戸城の中心を太歳(北極星)に見立てて、北斗七星の形にこの金の玉を埋める。これにより徳川幕府は回転する宇宙の動かぬ中心となり、今後数百年に渡る盤石の体勢が完成する。
実際に過去、江戸城改築の際に地面からこれらの金の玉が出土している。
直径一尺(30cm)の大玉が三つ、直径三寸(10cm)の小玉が五つ見つかっている。大玉が北斗七星の七つの星に当たり、小玉はそれを彩る小さな別の星を示す。
金玉が掘り出されたことにより呪法は破れ、その後の江戸幕府は崩壊の一途をたどることになる。
さて、江戸城跡地にはまだ大玉が四つ埋まっていることになる。(小玉の数は分からない)
発掘の記録を見れば、残りの大玉の場所は分かる。これら七つの大玉は北斗七星の形に配置されているからである。
さあ、文献を調べて江戸城の金玉を探しに行こう。
問題はただ一つ。
それが現在の皇居の中にあるということだ。
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