第44話 休暇

ハルロ襲撃から1週間が経った。


俺たちはアセロラの街を出て、スフィアの街に向かっていた。


レベルアップにちょうどいいとレイが言っていたからだ。


「スフィアの街ってどんなところなんだ?」


レイに言われるがまま進んできたので、どんな場所なのかそれすら俺は知らなかった。


「スフィアの街は火山の街とも言われてるんだよ。それに近くにたくさん温泉も湧いててすっごくいいところなの!」


おや?今温泉のところの強調が激しかったような。


もしかして温泉が目的ってことはないだろうな、、、


「温泉!良いですね!アルヤさん、スフィアの街に着いたら一緒に入りましょ?」


「ええ、、、」


「そんなこと許さないに決まってるでしょうが!」


レイがぷりぷり怒っている。


なんかこの感じ久しぶりだ。


「私も温泉初めてなので楽しみです!」


アイノも温泉が楽しみなようでウキウキしている。


「まあでもアルヤやミズキのレベルアップになるかと言われたら怪しいわね」


レイがレベルアップになるっていうから向かってるのに!?


「なんでだ??」


「いやー確かにモンスターは強いけどさ、、、アルヤいまレベルは何になった?」


「レベル?んーと38レベルだな」


「そうだよね、ミズキは?」


「35レベルになってます。」


「うん!そうなんだよ!アルヤ達が強くなりすぎて多分相手にならないの!」


レイが怒っているのかよく分からない表情で訴えてくる。


確かにここ最近戦ってばっかりだった気がする。


最初にチンピラにはじまって、悪魔の契約者との戦い、そして精霊ハルロ達との激戦と気を休める暇もなかった。


レベルが上がった分、スキルも増えた。


ダンジョンで使える暗視や斬撃強化、挙げ句の果てには料理スキルなんかも取った。


「だから最近、アルヤさんが料理作ってくれることが多いんですね!」


「おう!せっかく取ったんだし使わないともったいないしな」


「アルヤさんの料理美味しいから好きです」


アイノとミズキが俺の料理をいつも絶賛してくれるから、アセロラの街をでてから道中の料理は殆ど俺がつくっていた。


「確かに美味しいけど、、!そういうことじゃなくて!」


「まあまあ、レイちゃん落ち着いて。強くなるのは良いことじゃないですか。今回は体と心を休めるって事にしましょう」


「俺もレベルアップの為じゃなくて休むために向かうことにするから大丈夫だぞ。」


「むう、、、」


あんまりからかうとレイの感情が爆発しそうだからこれ以上はやめておくことにする。




名前 アルヤ レベル38 クエストポイント250 ランクD




スキル 精霊属性付与


    炎弾


    治癒


    鑑定+


    敵感知


    炎風斬


    暗視


    斬撃強化


    料理


    罠回避

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