第17話 昇級試験2

「ここがメラリザードが居る場所か。」


やっぱり前の街のダンジョンと違って大きいな、、、


「結構広いダンジョンだね~」


「ああ、メラリザードはこのダンジョンの地下5階にいるって地図には書かれてる。」


「5階!?そんなに歩くの!?」


「みたいだな」




俺達は暗いダンジョンの中を進んで行く。


たまに出てくるモンスターも前よりは強いが苦戦するような奴はいなかった。


「おっ宝箱だ。」


「ダンジョンだからそういうお宝も眠ってるのがいいよね~」


敵を倒して進んで行くと宝箱を見つける事が出来た。


レイの話によるとダンジョンは2年に一回は中身が入れ替わるようだ。ただの洞窟ってわけではなかったらしい。


宝箱の中から出てきたのは一本の剣だった。


「これは、、、心我って書いてあるな。Cランク」


剣を見た途端、俺の視界には剣の名前とランクが表示された。


どうやら鑑定のスキルが発動して居るみたいだ。


「Cランクか~今のアルヤの剣よりは全然良いと思うよ!」


試しに自分が使っている剣に鑑定をつかってみると


「Eランク、、、確かにこっちの剣の方がいいな」


思わぬ形で良い装備を手に入れることができた。


やっぱりこういうのがダンジョンの醍醐味だよな!




そのまま階段を降りつつ進んで行くと、先導していたレイが交差点で何かにぶつかった。


「ぎゃーーーーー!」


「ほわーーーーー!!!」


叫び声が二つ上がった。


「なんなんだよ、、、だから先にいくなっていったのに。大丈夫だったか?」


「うん、大丈夫。ありがと~。急に何かとぶつかったからびっくりしたよ」


レイは大丈夫そうだなと思った俺は、レイじゃない叫び声がした方にライトを向けた。


「きゃっ」


女の子だった。


少しスカートがめくれてあられもない姿になっていた。いろいろ見えてしまっている。


「君は大丈夫?」


「はい、、。大丈夫です。」


女の子はパタパタと手で汚れを払いつつ立ち上がった。


「ごめんなさい大声出しちゃって、、。」


「いいよいいよ。こっちもよく見ないで歩いてたし。な?」


レイに目を向けると頬を膨らまして俺を睨んできた。


「それよりも寄ってきたモンスターを倒さないとな」


俺はさっき見つけた心我を構える。


「そうですね、私も戦います」


女の子は杖を構える。


俺は目の前に現れた蛇の形のモンスターに斬りかかった。


そして一太刀で真っ二つにした。


さすがランクの高い剣!切れ味がいい!


「ライトニング!」


少女もゴブリンに対して魔法を放ち丸焦げにしていた。




「君強いんだね」


「ありがとうございます。あなたも強いんですね」


「ありがとう。ところで君はなんでこのダンジョンに?」


「私はギルドの昇級試験でここに来てたんですけど、地図を落として道に迷ってしまって、、、」


「なら目的は同じだな。一緒に来るか?」


「ぜひ!お供させてください!」


というわけで、少しおっちょこちょいな黒髪ロングの可愛い女の子が一緒に来ることになりましたとさ。


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