第15話 スクレアの街

俺たちはそれから、ギルドでクエストを取って、お金とレベル上げにいそしんでいた。


時には落とし物探しや、畑の収穫作業、ダンジョンに行って帰って来れなくなった人の救出作業なんかもやった。


落とし物探しはレイが不思議な力を使ったのかすぐ見つかったし、それ以外のクエストはそんなに大変なものもなかった。


なにか、ここ最近で変わった事といえばレイとの距離感が近くなったくらいだ。


いつも腕を組んできている気がする。


それをみた、ギルドの受付嬢のミユさんは絶望の表情で膝から崩れ落ちていた。


「お幸せに、、、、」


と言っていたが俺とレイは別に付き合っているわけではない。




「これでようやく13レベルになったな。お、スキル習得したみたいだ。」


俺は、今日スライム爆弾を破壊せよとかいうユーモア溢れるクエストをこなしていた。


簡単に言うと、5匹合体したスライムの塊を爆散させるだけだったのだが、まあまあの経験値がもらえたみたいだ。


「スキル習得したの~見せて!」


レイが俺に抱きつきながら冒険者カードをのぞき込んでくる。


やっぱり俺に対する当たりが柔らかくなった気がする。


これがデレか、、、




ースキル習得ー


 鑑定    物体のランクが分かる。


 肉体強化  肉体が強化される。


 暗視    暗いところで目がよく見える。


 罠回避   罠がどこにあるか分かる。




「うお~良いスキルばっかりだねぇ」


「確かに凄い使いやすそうなスキルばっかりだ。」


でも1つしか選べないのか、、、うむむむ、、、


「この中だと鑑定が凄い珍しいスキルだね。これを持っているだけで商売するには困らないよ~」


物の価値が分かるのは凄いありがたいなぁ、、、


他の暗視や罠回避も魅力的だ、、ダンジョンは何があるか分からないから死ぬ可能性が少しでも下がるならこっちを取りたいような気もする。


肉体強化は、、、、まあいいや。


「どうしようかな、、」


「鑑定はもしかするともう2度と出てこないかもしれないスキルだよ~」


「レイがそこまで言うなら、鑑定を取るか。」


そうして俺は鑑定のスキルをとった。




レベルも上がってきたし、レイの言ってた知り合いの精霊の所に向かうか。


「レイ、そろそろレイが言ってた精霊の場所に向かうか。」


「そうだね~これくらいのレベルになれば向かっても大丈夫かな」


「よし!ならいまから行こう!レイの知り合いの精霊がいるのは神秘の森だったよな。」


「そうだよ~だけど遠いから一回、一番近い街のスクレアを通ることになるかな」


「ならまずはそこに向かわないとな。」


そうして俺たちは次の街スクレアに向けて動き出した。

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