第21話 解放
現代民話考の中でちらりと触れられていた話を面白いので紹介する。
明治維新の時代、ある城が攻め手に明日攻め滅ぼすと予告されていた。城内の人間はすべて皆殺し、誰も見逃さないと。
その夜、多くの人魂が城から飛び出すのが城外の敵兵により目撃された。
ところが翌日になると攻め手の方針が変わり、降伏するならば城内の人々はすべて助けるとの宣言が成された。
その夜、城へ向けて多くの人魂が返って来るのが見られたという。
先がないと見ると魂でさえ肉体を見捨てるものなのか。
我々はよく魂こそ人間の本質と述べるが、もしかしたら魂とは肉体に寄生した別の存在なのかも知れない。
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