第4話 雑談配信前半

 翌日、配信の時切り抜き師をすると言っていた人からDMをもらった。

 早速動画を作ったので確認してほしいとのこと。やはり、長い配信を見所にまとめることで見やすくなってる。昨日今日で作ってもらえたが、クオリティーが高い。とてもありがたい。

 フォローをして、切り抜きチャンネルを宣伝した。僕自身も、切り抜き師も早く収益化できるようにがんばりたい。


 今日は午前中から授業がある。授業といっても、オンラインで学習できるため、僕は家にいる。僕は車椅子に乗って生活している、遠距離の移動がとても困難だ。そのため、家で学習ができるのはとても助かる。しかし、その分一人で自主的に学習しなくてはならない。モチベーションを維持するのが大変だ。そんなこんなで、僕はのんびりと授業を受けた。


 __________


 そして、あれから一週間が経過した。毎日配信していたが、なかなか見てくれる人が増えない。同接が安定してこないため、配信は難しいだなと感じた。

 連日、Valしかしていなかったため、今回の配信は雑談することにした。まあ、雑談だけでは画面が寂しいので、Valのエイム練習を流しているけどね。


「Hello、みんな。今日は雑談配信していきますー。質問とかも返していきます!」


 :ハロー

 :hello

 √切り抜き師:ハロー


「気軽にコメントしていってね。あ、切り抜き師さん。今日の動画もありがとう」


 :見た

 :見やすかった

 √切り抜き師:どうも!


「まずは、登録者が二桁に入ったね。一週間でいけるとはね。自分でも驚いたよ」


 :早い方じゃないかな


「だね。見てくれてありがとう。多分このままValをメインゲームとしてやってくと思うのでよろしくー」


 :Val以外のゲームしないの?

 :Valおもしろいから嬉しい

 :他の人とValしない?


「うーん、今のところValしかできないからね。パソコンのスペック的にも、結構限界でね。難しいかな」


 :なるほど

 :スパチャしてあげる


「スパチャかー。正直言ってちょうー欲しい。早く収益化したいなー。次は、Valコラボしないか。どうなんだろう、コラボって簡単にできるものなの?」


 :難しそう

 :同期いないのかな

 :DMで行こう


「同期はまだいなかったような。今は月の中旬、これから増えていくのかな。あとDMは怖いよ。コミュ障ですから」


 :ボイチャでおどおどしてたんもんw

 :わかる、DMになると怖い

 :ww


「そう。でも、ゲームでしゃべると初対面の人としゃべれるのと違った緊張があるよね。失敗したらどうしようとか。たまたまマッチングしただけなのに」


 :その緊張感も楽しめ!

 :Valというかゲーム全般の醍醐味だね

 :ソロにはきついけどがんばれ


「その緊張感も楽しめ!ってもしかしてうちの視聴者結構コミュ強?ソロだからなれないよー」


 :ネットの民だから


「あはは。そうだね、ネットだからリアルより、なんていうか、表現しやすいもんね。その気持ちわかる」


 :わかる

 :コラボしたいとかある?


「コラボはしたいけど、まだ僕自身もあんま強くないからね」


 :あれで強くないってw

 :エイムバケモンだけどな

 :立ち回り覚えると最強になりそう


「前も言われてたけど、立ち回り覚えた方がいいのかな。少し調べたけど、結局は経験らしいから、たくさんやらなきゃいけないとか。意識することが難しいよ」


 :経験は大切だな

 :なんならコーチングしてもらったら?


「コーチングね、最近いろんなゲームでコーチング流行っているよね。コラボもできていないのに急にコーチングって、なんかぐちゃぐちゃだね。まあ、その辺りの順序をしっかり辿ってからかな」


 :確かに

 :じゃあ次の目標はコラボか

 :コラボ楽しみ


「コラボできるようにがんばるよ。さて次は何話そうかな。どんどん質問書いてね。」


 :リアルのことでもいい?

 :好きなものとか聞きたい

 :推しは誰とかな


「えーと、リアルのことは基本的に大丈夫だと思う。好きなものは初配信にもいったけどチョコとか甘いもの。他にはカレーとか辛いものも結構好きだな。ゲームとか、ボードゲームも時間あればやっちゃうね」


 :辛いものも好きなのか

 :ゲーマーですね

 :ボードゲームか意外


「僕はゲーマーですよー。ボードゲームはね、あのマーダーミステリーとか推理系とかしてたな。あー、言ってたらやりたくなってきた」


 :一人?

 :配信とか見るの楽しいよね

 :一人は草


「さすがに一人じゃないよw。えーと、昔の同級生とかいろんな人とやってたな。あー、マダミスの配信はおもしろいね。結構長いけど見入ってしまう。よし、好きなものはこんなものかな。次は推しの話ね。僕の推しは、氷谷キラトさんかな。やっぱり顔がかっこいいし、おもしろい」


 :あー有名どころだ

 :私もよく見る

 :大会をやっている人か


「そうそう、キラトさんといえばゲーム大会だよね。Vなのに大会を企画して運営するがすごいのに、さらに面白いっていう。まあ、すごい人だよね」


 :なるほどね

 :推しの推しは、僕の推し()

 :コラボできるかなw


「推しの推しってなんかややこしい。推しとのコラボはできるのかな?緊張するけど、一度は話してみたいな。今話して思ったけど、配信者として推しと関われるかもしれないから、なんか夢ある仕事だな。全然趣味の内でやる予定だけど」


 :専業じゃないの?

 :結構配信しているから専業と思ってた

 :あれ、何歳だっけ?


「ぜんぜん、なんならまだ働いとことないし。年齢は言っていいのかわかんないけど……。まあ、大丈夫だと思うし、みんなも知りたいよね?」


 :いいじゃないかな

 :知りたい

 :無理しなくていいよ


「あ、心配ありがとう。多分大丈夫だし公開しよう。僕は17歳だよー」


 :あ、未成年なのか

 :17歳でこの低音イケボだと。。。

 :17!!


「そうそう、未成年だからあんまよくないじゃん。低音イケボ?そうのかな。低声だと思うけど」


 :ええ声やで

 :イケボやぞ

 :未成年っていても結構いるから大丈夫でしょ


「声、褒めてくれてありがとう。今更だけど、未成年ですがよろしくね」


 :はーい

 :よろしく

 :了解


 未成年のため、あまりいい印象ではないと思った。だが、特に言われることがなく、僕はほっとした。いい人たちに巡り会えてよかった。

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