第138話 隊長ズからの相談①
「「じゃあ、あんちゃん! すこし話をさせてくれ!!」」
我が家の成長したダンジョンの査定が終わった後、案の定隊長ズからオハナシがあるそうだ。
「「ところでその後、変わりはないか? ダンジョンは成長したみたいだが? あんちゃんは……」」
この人達は、軽トラと美剣の件ではオレたちが悪いようにならないように口添えしてくれたようで信用できる。
なので、変に隠し事をしてまた後で気まずくなるのもなんか嫌だったので、先日の【更なる異質化】にかかわることについてすべてを打ち明けることにした。
隊長ズは少し驚いていたが、
「「HAHAHA! ますます頼りがいがあるぜ!」」
と、前向きな反応を示してくれた。まあ、仕事であるため上層部への報告はさせてもらうとは言っているが。
で、隊長ズからの話の内容だが、機動隊の隊長からは、先日の熊岱市の例のダンジョンの件だった。
売りに出されていた例のダンジョンだったが、やはりというか、買い手が見つからず、その上あの社長さんの建築会社が倒産して夜逃げしてしまったらしく、直接管理する人がいない放置状態となってしまったらしいのだ。
なので、できれば買い取って管理をしてもらいたいが、それが出来なくとも、警察からの依頼として、治安維持の観点から定期的に探索して魔物を間引いて欲しいというのだ。
詳しい現状としては、今は「所有者管理能力なし」という扱いで、正式に所有権の放棄がなされるまでは仮で県の管轄地となっており、探索も県警本部長からの依頼状というものを発行するそうで、入場料は無料。探索で得られた魔石等はすべてこっちの取り分としてもいいのだとか。
正直破格な美味しい話である。
本来、国有及びそれに準ずるダンジョンに入場するには、まずは最初にダンジョン評価額の3割を収めて入場権利を得たのち、毎年評価額の3割を収める形の年間パス方式となっており、探索で得られた成果物の売却益はすべて探索者のものとなる(素材売却時の税金8割は除く)。もちろん、一般探索者の立ち入りを禁じているダンジョンも多いため、すべての国有ダンジョンに入れるわけではない。
なお、民間所有ダンジョンの場合にはそのダンジョン所有者の任意にゆだねられるため、その入場料等の形態は各ダンジョンごとに異なる。
で、その国有に準ずるダンジョンに無料で入場できるうえ、成果物はコチラの物。
「定期的」にという縛りはつくが、その期間が負担にならない範囲であれば受けない手はないと思われた。
「わかりました。前向きに検討させていただきますので、後程詳細を教えてください」
「おお、よかったぜ! よろしく頼むな!」
おお、単独で隊長の声を聞くのはなんか新鮮だな。
「よし、次は
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