第122話 探索者ポイント

 オレとマナミサンは、探索者センターで照会してもらったところ、どちらも『探索者ポイント』は『53ポイント』らしい。


 ポイントの付与条件とかは明らかにされていないのでその内訳はわからないのだが、気になったオレは家に帰ってからネットで調べてみた。


 調べたのは某掲示板サイト。探索者関連はスレッドの数も多いし、中身の書き込みもとっ散らかっていてなかなか有用な情報に行きつかなかったのだが、PCの操作をマナミサンに変わるとあっという間に情報にたどり着いた。やっぱこういったものは若い方が得意なのだろうか。


 その情報によると、まず一般的なのは『到達階数の和』らしい。これは、『支援センターが把握している到達階数』という意味合いであるらしく、つまりは探索状況を報告していなかったりした場合はカウントされず、また、自己申告だけをうのみにしての把握ではなく、たとえばセンターの買取窓口で売却した魔石や素材の種類で報告の裏付けもとっているらしい。

 そしてこの到達階数の和は、ダンジョンごとにカウントされるようで、例えば1階層しか潜れない実力でも3つのダンジョンに潜っていれば1層×3ダンジョンで3ポイントとなる。


 では、オレたちの場合は、まずは自宅のダンジョン。こちらは魔石や素材を買取には出してはいるが、『探索進捗報告書』なるものを提出したことはない。なので、カウントされていないと思われる。

 次に、陽介君たちの捜索をした熊岱市のダンジョンは、3階層で陽介君たちを発見したという報告がいっているようなので3+2+1で6ポイントとなる。


 で、他の要素だが、魔物のレアドロップ(協会で把握している一般的なもの)を買取に出したときに、種類ごとに2ポイント追加されるとのことで、これは一定程度の実力を持っていないとレアドロップを出せるほどの数を狩れないからということからきた基準らしい。

 で、オレ達の場合は灰色狼の毛皮、スライムのアレ、コボルドのこん棒、オークの肉、齧歯ウサギの牙、大カエルの金鞠の6種類で12ポイント。合計18。


 さらに、遭難者の捜索に任意で参加した場合、無条件で5ポイント追加となりこれで合計23ポイント。

 そして、捜索の結果のみならず何かしらの人命救助に寄与した場合、一人の救助で10ポイント。陽介君たちは3人だったから、これで合計53ポイントとなり、見事計算結果が一致したわけである。


 ほかには、例えば不正だとかトラブルとか、道徳上看過できない行動等では減算されるし、逆に探索を真面目に行っていたりとか、模範となる行動などが評価されての増加もあるらしいが、そこらへんは支援センターの裁量幅が大きく決まった数値を出すのは難しいのだとか。


 で、個人でダンジョンを買うために必要なポイント数だが、これには階層数やら脅威度やらが関わってくるらしい。


 

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