第107話 捜索③
「『
マナミサンがスキルを使って、人型のコボルドを斬り飛ばしていく。新調した斬れる刀の威力はすさまじい。すれ違いざまのワンターン・キルの量産だ。
「『
「「おおお~、刀のねえちゃんも、ネコの嬢ちゃんもなかなかやるな~」」
隊長ズが感心している。
「「おれたちも負けるわけにはいかないな!!」」
「『
「『
おお、自衛隊の隊長さんは格闘術か。それに、機動隊の隊長さんはオレの盾を使ってのシールドバッシュ。うん、さすがに本職だ。盾の構えが様になっている。
ちなみにこの玄室、どうやら1階のボス部屋のようで、そこにはコボルドが9匹×6グループ、一度に現れる最大数と思われる数が出現した。どうやら、強い個体ではなく雑魚が大量にポップするタイプのボス部屋のようだ。
なので、トレインしてきたコボルドと合わせ約150匹との乱戦が今現在繰り広げられている。
よし、今度はオレの番だ!
「すいませ~ん、盾返してもらっていいっすか?」
だって! オレって喧嘩とかしたことないから
よし、盾がオレの手に戻ってきた。
盾をオレに返した機動隊の隊長さんは『
こんどこそオレの番だ!
「『
残った魔物はオレがみんな引き付ける!
「「にいちゃん! 終わったぜ!」」
へ?
オレが周りを見ると、既にコボルドたちは一匹残らず倒されており、オレの『挑発』は空を切っていた。
そうか……オレの活躍の場が……。
後から思う。あの時、『挑発』が隊長ズに当たらなくて良かったと。
『挑発』は、味方に使えばとんでもないことになるのだ……。
もしもの悲劇に比べれば、戦いで活躍できなかったことくらいで落ち込んでなどいられない!
オレは、謎の理論で落ち込みから立ち直った。
ちなみに、コボルドたちの魔石はオレが落ち込んでいるうちに皆が拾ってくれていた。オレってとことん貢献できてないのね……。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
地下二階に降りる階段を軽トラでガタンゴトンと降りていく。
陽介君たちはどこにいるのだろう?
軽トラのカーナビには、検索や索敵機能はない。
ラノベによくある設定の、『マップ』の機能から、目的の人や物を探し当てる『
くそ、自宅のダンジョンにいた時に、こんなことを想定して意識していればカートリッジがポップしたかもしれないのに。
でも、人間というのは実際に必要となるまではその物の重要性にえてして気づかないモノなのだ。で、それが手に入ったころには、もはやそのものは不要になっているという運命を背負っている。
こんなことを考えていると……
―なにものかにであった!―
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