第52話 自衛隊攻略部隊
で、自衛隊の10層攻略の記事だが、
画像には6名のメインアタッカーが笑顔で敬礼をしている写真がアップされている。
その内訳は、女性2名男性4名。
女性の一人は長身で細身、肩までの髪に整った容姿で足が長く、まるでモデルのような体系で20代後半と思われる。もう一人は身長普通、かわいい系の容姿をしている小動物系な20代前半。男性陣は細マッチョと太マッチョの混在した青年とおっさん軍団だ。
「にゃー、この人たちも絆むすんでいるのかにゃー?」
「ぶはっ!」
やばい、想像してしまった。モデル系の女性と小動物系の女性が、マッチョ軍団にいれかわりたちかわりあれやこれやと。しかも、この6人はメインアタッカーにすぎず、サポートメンバーと途中交代することも鑑みれば、いったいどれほどの人数が……。いやまさか、国の代表ともいえる公僕の機関でそのようなことは……いや、 攻略の効率や生存率を高めるためにはありうるのか?
「先輩? 私は先輩以外となんて嫌ですよ?」
「にゃー! ダンジョン行っておっぱじめるかにゃ?」
落ち着けオレ。捗る妄想を止めるんだ!
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
で、止まらない妄想と這い寄ってくる
妄想を止めるためにマッチョ同士の腐った想像をして致命的なダメージを負ってしまったが、百合の妄想も挟むことで相殺してどうにか回復した。
第一部隊の武装は、主に銃らしい。前衛が短銃、後衛がライフルでのアタックが主で、場合によっては散弾を用いたり、電子制御不要の連射機関銃を用いることもあるというが、フレンドリーファイヤーが怖いよな。いや、レベルが上がれば人間でも銃弾なんて弾いちゃうのかな? しらんけど。
高レベルの魔物にも銃弾が効くのかという疑問もあるが、どうやら探索者のレベルが上がると攻撃力も上がるという理屈で、銃の威力も上がるというダンジョンの謎現象らしい。
銃弾を打ち尽くしたときや接近された時の為に軍刀も装備していて、全員が射撃だけでなく剣の扱いにも長じているそうだ。
魔法を使えるメンバーも多いと思われるが、誰がどんな魔法を使用できるかなどの詳細は秘匿されている。個人情報かつ軍事機密なのだろう。
ドロップ品は後方部隊がピストン輸送でダンジョン外まで搬送しながら銃弾も補充したり、負傷や疲労の際はサポートメンバーと交代したり、メディック班も同行するなどという物量戦略により、より攻略と戦闘に集中できるそうだ。戦闘メンバーのほかに鍵開け等専門の斥候班もいるとの事で、充実した攻略環境のようだ。
「これだけ整っていてもまだ10層なのか。フロアボスとか強いんだろうなー」
「あ、サポートメンバーの写真もありますね。あ……この娘……!」
「まにゃみ? どうしたにゃ?」
「……先輩、美剣ちゃん、ダンジョンに行きましょう!」
「え、どうしたんだ真奈美?」
「行きましょう、ダンジョンに。もっと強くなりましょう」
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