注意書きのないNTRがあるから、レビュー確認は大事
「
「んだよ、朝っぱらからうるせぇな。ババァが」
制服に着替えて、リビングに向かうと、何故か
いつものことだから、特に言うことはないんだけど。
この人たちヒートアップして我を忘れると家を破壊しかねないほどの喧嘩始めちゃうからな。
「2人とも一体何があったの?」
「聞いてくださいまし!
「してるだろうがよ! ちゃんと燃えるか燃えないかで判断している」
「他にも基準があるんですのよ!」
「俺に燃やせないものはない!」
「出来る出来ないの話ではないのです! 資源の再利用や有毒ガス発生を抑えるなど、ごみは捨てられたら燃やされるだけではないんですわ!」
「面倒いは、お前がやっておいてくれ」
「ゴミの分別は本来捨てた人がするものですわ! そんな生活力では同居など一生かかっても無理ですわね」
「は? よく言うぜ。お前だって料理まともに出来ねぇじゃん。何だあのダークマター、生ごみ製造機が」
「違いますわ。あれは魔法研究時の癖でやってしまっただけで、決して苦手などでは」
「嘘つけ。塩と砂糖の違いも分かってなかったじゃねぇか。初めて見たって呟いてたぞ!」
「ええ、わたくしは出来上がった物しか見たことがありませんので、調味料に触る機会がありませんでしたの」
「はぁ!? 開き直ってんじゃねぇぞ! これだから甘ちゃん反抗期ババァが! 結局親の元で甘やかして育ててもらってただけじゃねぇか。大人しくママの言うこと聞いて帰った方がいいんじゃないでちゅか~?」
「それはあなたの方ですわ! 毎日毎日あなたの親御さんから大量の食糧が届いているではありませんの。あんなの仕送りを貰っていると言っても過言ではないでしょう」
「んだと! やんのか!?」
「やってみますか? どうせわたくしが勝ちますけど?」
あーあー、まーた始まっちゃったよ。
「プリムラ、止めてー」
「もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ」
「いや、こっち見ながら食べ続けるのやめて」
「お米美味しい」
「それは分かったから、あの2人どうにかして」
「さてと、食べ終わったことだし、学校に行くか」
「え! あの二人放置!?」
「別にいいだろう。子供じゃないしな。そのうち何とかなるだろう」
「多分だけど、あの2人の精神年齢小学生くらいだよ? 平気?」
「雨降って地固まるとも言うだろう。とにかく、こっちからすることはない。彼らの意識の問題だ。それよりも、
「えっと~、何のことでしょうか?」
「とぼけるな。メンバー集めの件だ。私が勝手に全員決めてもいいが、お前との相性もあるだろからな、少しは自分で探してみろ」
「と、言われましてもねぇ」
放課後、そうぼやきながら、帰宅の準備をする。
そもそもこっちとしては魔王なんかになりたくはないから、仲間なんて増えてほしくはないんだよね。
僕の命がなんとかかんとか言ってるけど、
ただでさえ、現状うるさい連中ばかりなのだから、これ以上増えられたら、それはもう騒々しくて……。
「けど……」
まぁ、最近のこの騒がしさが楽しいと……いやいや、そんなことはない。迷惑だ! そう、迷惑! 全然楽しくないんだからね!
「1人でボソボソ何喋ってるの?」
「わ!
き、聞かれてた……? 大丈夫だよね。平気だよね。
「それで、
「うちのクラスにいつも休んでいる生徒がいるでしょ? その子にプリントを届けてほしいの」
「え、なんで僕? こういうのって委員長とかがやるんじゃないんですか?」
「その委員長が休みなんだよ」
「そうでしたね。それなら、明日とかでも別に」
「残念ながら、それは無理なんだよね。
「なんですか、その不穏な感じ。委員長に何があったんですか? ただの休みじゃないんですか?」
「うん、昨日病院に救急搬送されたみたいなの」
「一大事じゃないですか!」
「今、意識不明の重体。いつ目が覚めるかも分からないって」
「それって、何か重い病気にかかったとかですか? それとも怪我? 昨日何があったんですか?」
「…………………のよ」
「え?」
「誤って、NTR本を読んでしまったのよ!」
「んなこったろうと思ってましたよ!!!!!! せっかくなら、頭も治してもらえ!!!」
あのカプ厨、まじでNTR耐性なかったんだな。
「でも、あの人ならその辺上手く回避してると思ってたんですけど」
「作品情報の所にはNTR注意の記載がなかったそうよ。純愛ものだと思ったら、不意のNTR展開。彼女の脳はもう破壊されてしまったわ」
「ま、まぁ、それだけなら1日もあれば立ち直るんじゃないですかね」
「そうね。それだけなら、まだ、彼女は助かったかもしれない」
「え?」
「NTRを知った主人公がヒロインを捨てたの」
「4倍弱点!」
「そのままヒロインは野球部のおもちゃに……」
「急所にあたった!」
「しかも、その情事をネットに拡散され」
「やめて! 彼女のライフはもうゼロよ!」
「最終的にヒロインが主人公を殺し、その後自殺をし、その物語は完結を迎えたそうだ」
「容赦のない死体蹴り! ……ん? 完結? もしかして、その漫画って」
「そう、月一でネットに公開されているweb漫画のことよ。最後の一話以外は主人公とヒロインがイチャイチャしているだけの尊い漫画だったんだけど、ラスト一話で今の展開が急に来たのよ。だから、今病院にはその漫画を読んだ患者でいっぱいだそうよ」
ネットでなんて爆弾投下するんだ。これもうテロだろ。
今回ばかりはカプ厨がってのは言えないね。流石に可哀そうに思えてきた。
「分かりました、そのプリント、僕が代わりに持っていきますよ」
あと、行けたら委員長のお見舞いにもいってあげよう。
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「えっと、ここだよな」
「でも、ここって、どう見ても」
ガガガガガガガガガ、ギッギギギギギギギギッギギギギギギギギギギイ、カッンカッンカッン。
「工場にしか見えないんだけど。本当にここに人住んでるの?」
とりあえず、中に入って誰かに聞いてみよう。
「失礼しまーす」
そーっと扉を開いて工場の中へ入る。
「お~、思った以上にメカメカしい」
工場の中は見たことのない機械で溢れていた。
「でも、人はいないな」
あまりこういった場所で素人がうろちょろすると怪我をする恐れがあると聞いたことがあったため、入り口のところで奥の様子を見るが人の姿が見えない。
「ん、いや、あれは……人の足?」
機械で隠れていてよくは分からないが、人の足のようなものが見えた。
「てか、あれ倒れてない?」
もしものことがあったら一大事なため、周りの機械に気を付けながら、倒れている人に近寄る
「あのだいじょ……」
大丈夫ですかと聞こうとしたが、その人の姿を見て、言葉に詰まった。
そこにいたのは幼女だった。
見た目、小学生中学年から高学年、大体10歳前後だろうか。
真っ白い肌と髪。髪は短く、雑に切りそろえられていた。
けれど、その白さとは対照的に手だけは黒ずんでいた。多分、ここで作業か何かをしていたためだろう。
何故、幼女こんな工場に1人でいるのか?
という疑問はもちろんあるのだが、それ以上に僕が驚いたのは……。
「スク水白衣!!!!!?!?!?!!!????」
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