達の手記

どこまでも嘘くさく感じられて

そうして他人を＜批判＞と称して攻撃するような人が当たり前にいるこんな世界に、本人の承諾なしで勝手に送り出すような＜親＞という存在が子供から感謝されて恩を感じてもらえて当然だと考えることができる方が、僕には理解できないんだ。

ましてや、そんな親に感謝できるというのなんて、どこまでも嘘くさく感じられてしまう。

だから僕は、沙奈子（さなこ）や玲緒奈（れおな）に感謝してもらおうとも思ってないし、ましてや恩を感じてもらおうとも思ってないよ。あくまでただ、一緒に幸せになれればと思ってるだけなんだ。

今ならそれができると思えたからね。