自覚してるんじゃないかなって気が

だけど、千早ちはやちゃんのお母さんは、親としては決して褒められたものじゃない振る舞いをしてるのも事実だけど、同時に、


『ここまで育ってやったんだから感謝しろ!』


的なことを普段から口にするほどじゃなかったって。言わないわけじゃないのも事実でありつつ、しつこくそう強要してくるわけでもないらしい。


だから僕も、千早ちゃんのお母さんのことは、


『最低な親だ!』


と頭ごなしに非難する気にはなれなかった。ましてや<批判>と称して攻撃するようなこともしようとは思わないし、そこまでの気分にはなれないんだよ。


どこか、


『自分には子供に感謝してもらえる資格はない』


と自覚してるんじゃないかなって気がして……


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る